北朝鮮の“青年突撃隊”か カメラがとらえた被災地の大勢の若者 今後、北朝鮮では食糧事情悪化の可能性も|TBS NEWS DIG

先月下旬、洪水に見舞われた北朝鮮。北西部の被災地では、“青年突撃隊”とみられる大勢の若者が復旧作業にあたっている様子をJNNのカメラがとらえました。

記者
「中国側から北朝鮮側が見える場所にやってきました。たくさんのテントが新しく作られています。非常にたくさんの人たちが日曜日ですが、作業にあたっているのがうかがえます」

中国と北朝鮮の境界付近で私たちのカメラがとらえたのは、被災地での復旧作業を志願した「白頭山英雄青年突撃隊」とみられる若者たちです。周辺では、建物の一階部分が灰色になっていて、洪水によって、その高さまで水が押し寄せてきたことがわかります。

北朝鮮北西部では、先月下旬、豪雨の影響で中国との国境を流れる鴨緑江が氾濫し、4000戸以上の家屋が浸水しました。

被害を目撃した中国人
「対岸の北朝鮮には堤防が無いので、土地が全て水に浸かっていたよ。農地も住宅も全てだ」

北朝鮮メディアは、金正恩総書記が被災地を視察する様子を何度も放送。金総書記が被災者らに会う様子や、復旧に時間がかかっていることについて「申し訳ない」と謝罪し、1万5000人あまりを首都・平壌に避難させる方針を明らかにしたことなどを伝えました。

また、被災地では「青年突撃隊」と軍がおよそ4400世帯分の近代的な住宅を建設することになったといい、資材などを積んだ船には工事を急ぐためのスローガンなのか、「速度戦」などと書かれた看板もありました。

このほか、被災地ではトウモロコシや米などの農作物も広範囲に大きな打撃を。

記者
「色が変わっているところは全て、水害の被害を受けてしまったところになります。かなり広い範囲にひろがっていることがわかります」

大雨から20日近く経過する今も、洪水の大きな爪痕が残る北朝鮮の被災地。洪水の影響で一時中断していた、橋を通じた中国との交易も再開しましたが、復旧にはまだ時間がかかりそうです。

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