極道たちの壮絶な末路を描く映画『野獣の血』チョン・ウらのインタビュー収めたメイキング映像【2023年1月20日公開】

1993年。韓国最大の港湾都市・釜山の片隅。この小さな港でさえ、利権を巡りヤクザたちが睨み合う。昨日まで友だったのに、今日は敵になっている。昨日まで笑っていたのに、今日は殺されている。暴力と欲望が渦巻く街で、生き残るためには――極道たちの壮絶な末路を描いたノワール小説を映画化した、韓国サスペンス最新作『野獣の血』が2023年1月20日(金)より全国公開。のメイキング映像を解禁となった。

 ベストセラー作家チョン・ミョングァンの監督デビュー作。原作は、著書「設計者」「キャビネット」翻訳版が日本でも出版されている作家キム・オンスの傑作ノワール小説。主演はチョン・ウ。『善惡の刃』『偽りの隣人 ある諜報員の告白』等で人間味のあふれる役を好演。主演作の NETFLIX ドラマ「模範家族」が世界配信中。

 その他、『箪笥』『殺人の疑惑』等のベテラン俳優キム・ガプス、NETFLIX ドラマ「悪霊狩猟団:カウンターズ」で知名度急上昇のイ・ホンネ等が脇を固める。1990年の盧泰愚(ノ・テウ)大統領による犯罪組織一掃政策「犯罪との戦争」を背景に、裏社会のさらに奥の深い闇の世界に生きるヤクザたちを描く。

 解禁となったのは、主演のチョン・ウや名優キム・ガプスら主要キャラクターを演じた役者たちと監督のインタビューに加え、命を奪い合う男たちの殺伐とした緊張感あふれる雰囲気の撮影現場を収めたメイキング映像。

 裏社会で生きるヒス(チョン・ウ)が、血で血を洗う激しい抗争の中に身を投じ、野獣となっていくさまを、韓国ノワールの真骨頂とも言える容赦ない描写で描き出す本作について、主演のチョン・ウは「本作の舞台は90年代の釜山の下町だ。ワルだけが生き残る場所。底辺のゴロツキたちの激闘を描いた映画だ」と話す。また完成した本作については「想像していた作風とは違い人間味がある。詩的でありながら力強い」とその印象を語る。

 世界のどん底と言われる港町クアムでわずかな利権を持つボスの元でヤクザとして生きるヒスを演じる上で「衣装からもギリギリの人生を表現したかった」とこだわったポイントを挙げ、監督も「飾らない、いかついイメージだ」「情熱的である反面、哀情も備えた役なので印象深い演技になってる」と太鼓判を押す。

 そんなヒスのボスを演じたキム・ガプスは自身の役柄について「昔からクアムを牛耳るホテルの社長だ。ある時は気のいいおじさんだが、鋭い面もある。頭の中は無慈悲で計算高い」と分析。

 野獣のごとき風貌で強烈な存在感を放つヨンガンというインパクトあるキャラクターを熱演したチェ・ムソンは「いくつもの顔がある、そんなキャラクターだ」「どん底にいるようで超人的な面もある」と話し、今作については「闇の世界を超えた人間の本質の話」と答え、さらに「『野獣の血は』汗のようだ。熱くなったり冷めたり」と独特の言い回しで表する。

 敵対する組織に属するが、ヒスとは小さいころからの仲で親友のチョルジン役のチ・スンヒョンは「チョルジンはヒスとの友情と組織の利益の間で葛藤する。メインの悪役だ。自分が生きるためだけに動く」と明かし、「皆が自分の利益を求めて躍起になる」と話す通り、ヒスとチョルジンの関係がどうなっていくのかも注目していただきたいポイントだ。

 最後に観客に向けてチョン・ウは「自分の生活のために激しくぶつかり合いながら、しぶとく生きようとする男たちの映画だ。情熱的な作品を堪能してもらえるはずだ」とメッセージを寄せる。激動の時代に翻弄され野獣のように狂っていく男たち。最後まで生き残る男は一体誰なのか?ぜひ劇場で確かめていただきたい。

出演:チョン・ウ「模範家族」『偽りの隣人 ある諜報員の告白』、キム・ガプス『箪笥』、チェ・ムソン『悪魔を見た』、チ・スンヒョン『偽りの隣人 ある諜報員の告白』、イ・ホンネ「悪霊狩猟団:カウンターズ」
監督:チョン・ミョングァン
原作:キム・オンス
2022 年/韓国映画/韓国語/120 分/シネスコ/5.1ch/字幕:安河内真純/映倫 PG12
英題:Hot Blooded
提供:ニューセレクト
配給:アルバトロス・フィルム
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