【帰る場所はありますか?】ほぼ毎日、刑務所の前に立つ男性。その背景にある男性自身の荒れた過去と、支える人たちの想い

大阪刑務所での出所者支援活動に取り組む松浦未来さんは、出所者が帰る場所がない場合に住む場所を提供する活動を行っています。松浦さん自身も元受刑者であり、14歳から夜の街で働き、覚せい剤の密輸で28歳のときに逮捕されました。服役中に家族や友人の支えを受けた経験から、出所者の居住支援を行う会社「TSUNAGU」を設立しました。この会社は、住む場所に困る出所者に物件の紹介や生活のサポートを行い、さらに物件の契約や家賃の支払いを代行することでスムーズな入居をサポートしています。

松浦さんは、出所者が住む場所を見つけやすくするために、物件のオーナーに電話をかけ、協力を求めます。しかし、出所者を受け入れてくれる物件のオーナーは少なく、10件に1件の割合でしか話を聞いてもらえません。それでも、松浦さんは刑務所と協力し、出所前の人とも面会して支援を行うことで、支援からこぼれる人をなくそうとしています。

松浦さんは、これまで約50人の出所者に住む場所を提供してきましたが、そのうち3人が再犯し逮捕されました。再犯者の退去費用は松浦さんの会社が負担します。松浦さんは再犯を防ぐため、出所者と直接会って話をするなど、熱心なサポートを続けています。

松浦さんの活動は「社会の理解不足」や「再犯」という壁に直面していますが、一人でも多くの出所者が社会に再適応できるように支援を続けています。彼の目指すところは、住む場所の提供だけでなく、出所者との心のつながりをもつことです。「帰る場所はありますか?」と出所者に声をかけるため、松浦さんは今日も刑務所の前で待ち続けます。

#刑務所 #出所者 #更生 #再犯 #支援
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