女性救出9秒後…津波が町のみ込む 「このまま死ぬかと」こたつに潜った後…天井崩落【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年1月8日)

 能登半島地震は8日で発生から1週間です。避難所では、コロナなどの感染症が拡大している可能性があります。

■高齢女性を救出した9秒後に津波

 能登町の地震発生直後を捉えた映像です。

 杖をついた女性が、海岸近くの住宅街をゆっくりと歩いています。女性の横を通過した車は、そのまま高台に向かおうとしますが、何かを感じたのか急いで引き返し、女性の元へ向かいます。

男性
「地震が起きた。上にあがらないの?何しているの?上に行かないのか?車に乗りな」

 一緒に避難するため、女性を車に乗せた、わずか9秒後。

女性
「みんな、どうしたの?」

男性
「みんな、もう上にあがったよ」

 車の後方カメラには、轟音(ごうおん)と共に、ものすごい勢いで押し寄せる津波が映っています。

 車は、なんとか間一髪で退避し、無事だったといいますが、2人があとにした町は津波にのみ込まれ、目を疑う光景が広がりました。

■避難所でコロナ感染も

 元日を襲った大地震から8日で1週間。7日の被災地は雪が降り、地震発生後、一番の寒さとなりました。

 体調を崩す人も続出しています。

 内灘町の避難所では、7人が新型コロナに感染していたことが分かり、避難所を閉鎖し、移転する事態となりました。

 これまでに128人の死亡が確認され、195人の安否が分かっていない能登半島地震。

 元日に起きた震度7の地震以降、震度5強以上の強い揺れが合わせて6回も発生し、いまだ予断を許さない状況が続いています。

■さらなる積雪か 土砂崩れに再び注意

 穴水町由比ケ丘地区では、地震による土砂崩れで住宅が倒壊。今も9人の安否が分かっていません。

親族を土砂崩れで亡くした寺本直之さん(52)
「タクマもいない、キョウヤもいない、ミオネもいないって…。きのうなんてシュンキもいないって。なんなんですか、これ。なんで私がこんなことにならなきゃいけないのかなって」

 こう話すのは、実家に帰省していた妻と子ども4人が、土砂崩れに巻き込まれた寺本直之さんです。

寺本直之さん
「この地震が悪いんですかね。地震がはっきり言ってみんなを奪ったんですかね」

 今後、さらなる積雪が予想される被災地。専門家は土砂崩れに対して再び注意が必要だと話します。

だいち災害リスク研究所 横山芳春所長
「地震で亀裂が入っているような場所がある地盤のところに、雪がとけて地盤の中に水が染み込み続けていくことで、崩れていくようなことも心配されるかなと思われます。雨に比べると長い時間、土砂災害のリスクというものが高い状況が続きますので、継続的な注意・警戒が必要になるかなと考えられる」

■夫婦生き埋め こたつに潜ったあと天井崩落

 倒壊したアパートに生き埋めになった男性が救助される際の映像です。

生き埋めになった男性
「うわ、なんだこれ。これ出られるわけない」

 当時アパートの1階にいた男性。揺れを感じ、妻とこたつの下に潜り込んだ直後、天井が崩落しました。

生き埋めになった男性
「僕はうつぶせで、妻はこたつからはみ出して横になった状態で、こたつの板に腰を挟まれているような形で、すごく痛がっていました」

 2階には誰も住んでいませんでしたが、天井の重みで動くことができなかったといいます。

生き埋めになった男性
「ここでとりあえず助けを呼んだりとか。SNSで助けを求めたりぐらいしかできず。もうこのまま死ぬのかなといった感じでした。(妻と)ちょうど手は握れたんで、手を握り合って励まし合ったりとかしてました。『今までありがとう』とか」

 救助されたのは2時間後。そこで、はじめて被害の大きさを知りました。

 男性は手に傷を負い、妻は骨盤を折って現在も入院していますが、命に別状はありません。

生き埋めになった男性
「いやもう本当に命だけでも助かったと。妻と一緒に二人で助かった。諦めなくてよかったって感じですね」

(「グッド!モーニング」2024年1月8日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

powered by Auto Youtube Summarize

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事