20日に告示される東京都知事選。18日に初めて4人の候補予定者が論戦を交わしました。都政の是非をめぐり小池都知事自身が“ヒートアップ”する場面もありました。
■蓮舫氏は涙…参院議員“最後の日”
蓮舫参院議員(56)にとって、参議院議員として最後の日です。
蓮舫参院議員
「頑張ろうと思ったんですけど、なかなか皆さんの前では強がれないなと思いました。私たちが皆さんと一緒にずっと国会で訴えてきたこと、一足早く東京で実現していきたい」
20日の告示日に立候補した時点で自動失職します。
■連合東京 小池知事を「支持」
一方、現職の小池百合子知事(71)。公務で多忙ななか、ある場所に出向きました。労働団体・連合の地方組織である連合東京は、小池氏が進めてきた政策を評価し、19日に支持を決めました。
東京都 小池百合子知事
「大変重い支持をいただきましたこと感謝申し上げます。頑張ってまいります」
ただ、一枚岩ではありません。連合は立憲民主党の最大の支持団体。その関係性を重視し、蓮舫氏の支援に回る傘下組織も出てくるとみられています。
連合東京 斉藤千秋会長
「お互いに“いい”とも“悪い”とも言わないということで小池氏支持を決めています。蓮舫氏を応援することについては、それはそれで容認する」
■小池氏と蓮舫氏「直接対決」
日本記者クラブで開かれた立候補を予定する4人による共同会見。初の“直接対決”です。
前安芸高田市長 石丸伸二氏(41)
「政治屋の一掃」
東京都 小池百合子知事
「首都防衛」
蓮舫参院議員
「若者の手取り増」
元航空幕僚長 田母神俊雄氏(75)
「結果を出す政治」
登壇者同士の質疑応答では、トップバッターとなった小池氏。誰に論戦を挑むのか、注目されましたが…。
東京都 小池百合子知事
(Q.1人指名して質問してください)
「質問は特にございません」
一方、対決構図に持ち込みたい蓮舫氏。
蓮舫参院議員
「小池都知事に伺います。今後の討論会の在り方についてなんですが、毎日のように私の所にもテレビ局から小池都知事と蓮舫の討論会を企画したいと依頼をいただくんですね。ただ残念ながら小池都知事側から多忙を理由に断られてしまって、番組の企画が成り立たないと言われてしまっているんです。ぜひ闊達(かったつ)な議論をさせていただきたいと思います。これからもこうした討論会に一緒に出ていただけないでしょうか」
東京都 小池百合子知事
「今回は50人以上も出られるということで、公平性の担保をどうするのか大きなテーマであろうかと。いくつかご要望をいただいているので、討論の機会をいかしていきたい」
蓮舫氏からは小池氏を意識した発言が相次ぎました。自民党が支援を表明している小池氏を前に…。
蓮舫参院議員
「自民党さんが表か裏なのか水面下なのか応援する方がいるのであれば、私は今の自民党に負けたくない。この思いは強く持っています。クリーンな政治をやりたい」
■「神宮外苑」「行政改革」で火花
神宮外苑の再開発をめぐっても火花を散らしました。
蓮舫参院議員
「神宮外苑の再開発はいったん立ち止まる。そのことを私はこの都知事選の争点にしています」
東京都 小池百合子知事
「いまこれが争点になるとおっしゃいましたけど、なりません。なぜならいま立ち止まっているからです。いま事業者の皆様方に樹木の保全ということで投げかけて立ち止まっているところ。むしろ樹木の本数については増える。緑の比率も増える。これらの情報をこれからもしっかり伝えていきたい」
熱を帯びたのは、蓮舫氏が強みと自負する行財政改革についてです。
蓮舫参院議員
「知事がおっしゃられた1000万円事業評価で…」
東京都 小池百合子知事
「1000億」
小池氏の掲げる行財政改革の成果について、裏付けとなるデータが不透明と批判する蓮舫氏に対し…。
東京都 小池百合子知事
「『東京大改革1.0』で財政、構造改革を徹底して行いました。数字については見える化を徹底して行っておりますので、全部出してますのでご覧ください。分析、共産党などもよく取材されておられます」
蓮舫氏が支援を受ける共産党にも触れて畳みかけました。
■「小池都政」の是非が争点に
小池氏以外の候補がそろって批判したのは、都庁のプロジェクションマッピング問題。
前安芸高田市長 石丸伸二氏
「私は全否定します。即時中止です。なぜならば投資になってないからです。いま何万人集まろうとも、やめたら何も残りません」
元航空幕僚長 田母神俊雄氏
「(予算を)少子化対策に充てたらいいんじゃないか」
蓮舫参院議員
「予算があるので、どちらに新しく使っていきますかと言われたら(多子世帯への)家賃補助に使いたい」
会場からは、小池氏の「カイロ大学卒業」をめぐる元側近の刑事告発についても質問が…。
東京都 小池百合子知事
(Q.学歴問題について側近の方が問題を提起している。告発も起きたところ。こうした声にどうお答えになるか。決定的な証拠などお出しになれないものか)
「もう何度も証明は出させていただいております。また、どこにハンコが足りないとかサインが足りないと言っておられるようですが、カイロ大学そのものが認めている。すでに証明するものは証明し、またカイロ大学そのものが声明まで出している。このような選挙を間近になって、4年前もそうでした。これは選挙に対しての妨害と言わざるをえない」
共同会見は約1時間で終了。互いに目を合わせることもなく、会場を後にしました。
7月7日投開票の東京都知事選挙には、これまでに諸派や無所属で57人が立候補を表明しています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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