ウクライナへのロシアの軍事侵攻から1か月をむかえました。国際社会がロシアにどう対応するのか、中継を結んでお伝えします。まずアメリカの動きです。バイデン大統領は侵攻後初めてアメリカを出て、ベルギーに入りました。
30か国以上の首脳が集まるNATOの本部です。バイデン大統領は、首脳が一同に集結する場で、強い結束を示したいと考えています。
NATO緊急首脳会議では、ロシアへの追加制裁のほか、生物化学兵器にも対処できる装備品など、ウクライナへの軍事支援の拡大、中国のロシアへの支援も議題になる見通しです。
――バイデン大統領はこの危機をどう乗り切ろうとしているんでしょうか?
この1か月、バイデン大統領が繰り返している言葉があります。「第三次世界大戦にはしない」ということです。核の使用をちらつかせるロシアを相手に、その引き金を引かせないこと、「核戦争は人類の終わり」だと強く認識しているからです。
では何ができるのか。当面は経済制裁と軍事支援の二本柱でこれから始まるNATOの首脳会議で「欧米の結束」を確認します。
ウクライナの徹底抗戦を支え、プーチン政権を制裁でじわじわと追い詰め、最後は侵攻をあきらめさせ、和平の道に進ませる道を描いています。アメリカの外交関係者は、「即効薬はない。長い戦いになる」と話しています。
――この「長い戦い」ですが、ロシアとの関係が深い中国にアメリカはどう対応するのでしょうか?
バイデン大統領は、中国への制裁まで示唆しながら、強い姿勢で臨んでいます。「中露の動向が、今回の侵攻だけでなく、今後の世界秩序を決定づける」バイデン政権はそれだけ重く見ています。
(2022年3月24日放送「news every.」より)
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