韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権の南北融和の象徴である連絡事務所の爆破から一夜明けた。

北朝鮮は、軍事境界線付近に軍を展開すること表明し、強硬姿勢をさらに強めている。

北朝鮮の17日朝の労働新聞は、16日の南北連絡事務所の爆破を写真付きで報じ、「韓国の態度を見て、今後の行動の強度と決行時期を決める」と警告した。

また、韓国との経済協力事業が行われていた南東部の金剛山(クムガンサン)地区と、16日に爆破された南北連絡事務所がある開城(ケソン)工業団地に部隊を展開するという朝鮮人民軍の発表も報じている。

一方、金正恩(キム・ジョンウン)委員長の妹・与正(ヨジョン)氏は談話を発表し、15日、対話の窓口を閉じないよう呼びかけた文在寅大統領の演説について、「嫌悪感を禁じ得ない」とし、「南北合意が履行されなかったのは南側の親米主義のせいだ」、「卑屈な相手と、これ以上南北関係を論じることができない」と痛烈に批判した。

そのうえで、韓国政府から特使派遣の申し入れがあったと明かし、「不純な提案は許さない」と受け入れを拒否したとしていて、強硬姿勢を崩していない。

これに対し、韓国大統領府は17日午前に会見し、与正氏による文大統領の批判や、特使派遣要請を暴露したことについて、「無礼で非常識だ」と反発し、「これ以上耐えることはない」と強く警告した。

(2020/06/17)
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