イラン・コントラ事件

イラン・コントラ事件, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=256074 / CC BY SA 3.0

#アメリカ合衆国の政治史_(1945年-1989年)
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ホワイトハウス内で記者会見を行うロナルド・レーガン大統領(中) イラン・コントラ事件(イラン・コントラじけん、Iran-Contra Affair)は、アメリカ合衆国のロナルド・レーガン政権が、レバノンでシーア派テロリスト集団に捕らえられているアメリカ人の解放を目的としてイランと裏取引をした上に、アメリカ国家安全保障会議から同国へ武器を売却し、さらにその代金をニカラグアの反共右派ゲリラ「コントラ」の援助に流用していた事件。
1986年に発覚するや、アメリカ国内のみならず世界を巻き込む政治的スキャンダルに発展した。
イランゲート(Irangate)といわれた。
イランアメリカ大使館人質事件 1985年8月に、アメリカ軍の兵士らがレバノン(内戦中)での活動中、イスラム教シーア派系過激派であるヒズボラに拘束され、人質となってしまった。
人質を救出する為、共和党のロナルド・レーガン政権率いるアメリカ政府は、ヒズボラの後ろ盾であるイランと非公式ルートで接触し、イラン・イラク戦争でイラクと戦っていたものの劣勢であったイランに対し、極秘裏に武器を輸出する事を約束した。
この様な状況下でのイランへの武器の輸出の提案は、ヒズボラおよび西欧諸国での爆弾テロを支援したグループに対する影響力を持つイランの歓心を買った。
しかし当時のアメリカは、イラン革命後の1979年に発生したイランアメリカ大使館人質事件によりイランとの国交を断絶しており、当然のことながらイランに対する武器輸出を公式に禁じていた上に、政治家や官僚、軍人による同国政府との公式な交渉も禁じられていた。
さらにイランの敵国であるイラクとアメリカは国交があり、このことが明るみに出た場合アメリカとイラクとの外交上の問題となることは必至であった。
コントラの兵士 ロナルド・レーガン大統領直々の承認を受けて極秘裏にイランに対して武器を輸出したばかりか、国家安全保障担当補佐官のジョン・ポインデクスターと、国家安全保障会議軍政部次長でアメリカ海兵隊のオリバー・ノース中佐らが、イランに武器を売却したことで得た収益を、左傾化が進むニカラグアで反政府戦争(コントラ戦争)を行う反共ゲリラ「コントラ」に与えていた。
「アメリカの裏庭」とも揶揄される中南米にあるニカラグアは、1979年のニカラグア革命により、40年以上続いた親米のソモサ王朝独裁政権が崩壊し、キューバおよびソ連に支援され、社会主義寄りのサンディニスタ民族解放戦線(FSLN)政権が統治しており、中南米の赤化を警戒し、冷戦を戦い抜こうとするアメリカにとっては看過出来ないことであった。
しかし、イランへの武器輸出と、反共ゲリラへの資金流用というそれぞれの行為は、本来なら必要である議会の了解を取っていなかったばかりか、当時民主党が多数を占めた議会の議決に完全に反していた。
また、この時、アメリカのイランとコントラの双方の交渉窓口は、ロナルド・レーガン政権において副大統領だったジョージ・H・W・ブッシュ(後の大統領)であったとされ、このブッシュの関与が、後の民主党政権下の連邦議会における公聴会で取りあげられたが、その真相はいまもってうやむやである。
オリバー・ノース中佐 この2つの行為が明らかになった後、オリバー・ノース中佐は、全米にテレビ中継された、連邦議会での公聴会における証言によって著名になった。
同事件においてノース中佐は、武器ブローカーを通してイランへ武器を密輸する計画の責任者を務め、そこで得られた資金でニカラグアの反政府組織コントラへ資金援助の道筋を付けた。
ノース中佐はまた、コントラを援助する目的に用いられた秘密のネットワークの設置にも関与していた。
1986年11月、ノース中佐はレーガン大統領直属となり、1987年にイラン・コントラ事件を調査するために設定された両院協議会のテレビ公聴会に先立って証言のために召喚された。
聴聞の間、ノース中佐は自分が議会に対し虚偽の証言をしたことを認め、このことによって後に告訴されることになった。
ノース中佐は、「自分が『自由の戦士』と見なしたコントラを援助する目的が正しいものであることを信じている」と述べることで自身の行為を弁護した。
そして非合法のイラン・コント…

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