“桐島容疑者”半世紀の逃亡劇…50年後の顔は?AIで独自再現【サタデーステーション】(2024年1月27日)

■病院で保険証提示せず…身分隠しか?

仁科健吾アナウンサー
「桐島容疑者を名乗る男は2週間ほど前に倒れて、病院に救急搬送されたといいます。保険証を示すことはなく、自費診療で治療を受けているということです」

27日、新たな事実が次々と分かってきました。桐島聡と名乗る男は神奈川県内にある病院で見つかり、警視庁が身元の特定を進めています。捜査関係者によると桐島聡と名乗る男は別の名前を使って入院。「末期がん」を患っていて、病状はかなり深刻で重篤な状態にあるといいます。また、事件当時の本人しか知りえない情報や桐島容疑者の家族の情報などについても具体的に話しているということです。

■事件から約50年… 桐島容疑者の足取りは?神奈川県内の工務店で勤務していたという情報も…

仁科健吾アナウンサー
「事件当時、桐島容疑者は東京・中野区にあるアパートを拠点にしていました」

これは1975年に撮影された映像。当時、桐島容疑者はこのアパートに住んでいたとみられています。

仁科健吾アナウンサー
「拠点としていたアパートから1キロほど離れた交番には指名手配された桐島容疑者のポスターが貼られています」

神奈川県内の交番にも、指名手配のポスターが貼られています。人の目もある中、50年もの間どう生活していたのでしょうか?

桐島容疑者を名乗る男
「工務店で働いていた」

元警視庁刑事 吉川祐二さん
「(過激派組織が)桐島容疑者をかくまっていたということも十分考えられる。組織との現段階での関わりであったり、そこを確認していかなければならない」

■半年の逃亡劇…現在の桐島容疑者の顔は?最新技術で“再現”

指名手配されている写真は、およそ50年前のもの。70歳となった現在、桐島容疑者はどんな顔をしているのでしょうか?指名手配犯の似顔絵作成に関わっていた元警視庁刑事の吉川さんと、都内にある写真加工を専門に行う会社を訪れました。50年後の顔を加工するために重要なポイントは加齢による「しわ」や「筋肉の衰え」方をどう表現するかです。

元警視庁刑事 吉川祐二さん
「顔のしわであったり、頭髪であったりして、目元そのものは変わらないんですけど目の周りの肉が下がるとかですね。そういうことは十分考えられるので、そこをまず基準に考えます」

桐島容疑者と名乗る男は「末期のがん」だということが分かっています。

元警視庁刑事 吉川祐二さん
「病気というものを考えたとき、痩せてくると思います。相当頬がこけてきていると想像ができます。メガネを外しただけでも随分と(印象が)変わりますね。それだけメガネというインパクトは強いんですね」

そして、番組ではもう1件、別の会社にも依頼。こちらではAI技術を使って加工しました。

EmbodyMe 吉田一星さん
「イメージとしては、ものすごい絵がうまい人がこの写真を元に50年後になったらどうなるのか推定して描いていくものになるので…」

50年が経って昔とはかけはなれた顔になっています。誰からも気付かれず生活をしていたのでしょうか?

■1970年代に起きた連続企業爆破事件とは?

桐島容疑者が爆破事件に関わった1970年代。大阪万博の開催に沸いた日本は、戦後の高度経済成長の真っただ中。一方で、60年安保闘争が学生運動に波及。連合赤軍による「あさま山荘事件」のあと、爆破テロ事件が相次ぎました。当時20歳の大学生だった桐島容疑者が所属していたのは「東アジア反日武装戦線」。大手商社やゼネコンなどを標的に次々と爆破を実行。1974年には、東京・丸ノ内の三菱重工業ビルを爆破し、8人が亡くなり380人が重軽傷を負うなど、日本社会を震撼させました。当時、三菱重工の社員だった男性は…

元三菱重工社員
「一人同じフロアの人が亡くなったって聞きましたね。ガラスの雨がですね、200m周囲が全部8階まで窓ガラス割れてザーって降ってきたって…亡くなった人たちは、まったく関係がない通行人だとか」

■関係者から入手…「東アジア反日武装戦線」の地下出版物

これは爆破事件当時、テレビ朝日の記者が関係者から入手した『東アジア反日武装戦線』の地下出版物。そこには、数ページに渡って日常生活についての心得が書かれています。

『ゲリラ兵士は、市民社会に自らの正体を知られてはならない』
『生活時間を表面上、市民社会の時間に復する事。最低限隣人との挨拶は不可欠である。アパートや下宿等に大勢の人間の出入りがやたらに目立ち、深夜、明け方に及ぶヒソヒソ話が続くことは避けなければならない』

資料は、一般人として社会生活に溶け込むことが重要だと説いています。

メンバーが拠点にしていたアパートの隣人
「そんなに悪い印象ではありませんね。あっちから挨拶してくるくらいですからね」

Q.家賃は…
大家「きっちりいただいていますよ」

アジトであるアパート前のポストには、本名で「桐島聡」と書かれているのが確認できます。事件から半世紀。男は、捜査員に対し…

桐島容疑者を名乗る男
「桐島聡です。最期は本名で迎えたい…」

果たして、今後の捜査の焦点は…

元警視庁刑事 吉川祐二さん
「まず桐島容疑者であると断定することが一番。さらには、男性がどれだけ組織のことを話すかどれだけ組織のことを警察の取り調べで引き出していくかということを非常に期待しています」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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