新年度から変わる 無料だった“プラスチック製スプーン”が有料に…ホテルのアメニティにも影響が (22/04/01 19:10)

新年度を迎えた4月1日から大きく変わることがあります。

 無料が当たり前だったプラスチック製のスプーンが、一部で有料化されるんです。値上げが続く中、暮らしへの影響は?

 値上げの春。さらに財布を直撃しそうなのが…。

 林 幹夫 ディレクター:「テイクアウトではいつも無料でもらえていた“スプーン”や“れんげ”が、4月1日からは1本5円で販売されることになりました」

 テイクアウトとデリバリー用の“スプーン”や“れんげ”を有料にしたのは、大手中華レストランチェーン「餃子の王将」です。

 餃子の王将 新札幌店 鵜沢 秀樹 店長:「4月1日から“スプーン”と“れんげ”は、テイクアウトは1本5円、デリバリーは1本10円いただくことになりました」

 全国731店舗、全店での有料化。その背景にあるのは…。

 王将フードサービス 戸田 光祐さん:「4月1日から施行されるプラスチック資源循環促進法により、プラスチックを大量に排出する会社と指定されることに」

 プラスチック資源循環促進法。プラスチック製品を減らすため、事業者に対し削減計画を立てて使用量を減らすよう義務付けています。

 対象となるのは無料で配られるスプーンやフォーク、ストローなどの12品目。使用量が年間5万トンを超える事業者には削減が不十分な場合、罰金が科されることも。

 王将フードサービス 戸田 光祐さん:「無償の物を有償にすると消費マインドは冷え込むかもしれないが、有料化は地球環境保全の観点から理解を」

 こちらのチェーン店では、既に3年前からスプーンの素材の一部に植物由来原料を使うなどの取り組みを行っています。

 さらに4月1日からは店内で出されるストローを紙製にしたり、デザート用の小さなプラスチックスプーンの使用をやめたりしています。

 負担が増えることに消費者は?

 北海道民:「有料ならいらない」

 北海道民:「ついてくるのが当然と考えていたので、そこに金がかかるのは嫌だなと感じる」

 東京からの観光客:「有料になることに、反対ということはない」

 北海道民:「使い捨てだと、どこにでも捨ててしまうのが問題。有料化もありだと思う」

 法律による削減対象は、ホテルの部屋に備えつけられた“歯ブラシ”や“かみそり”なども含まれます。

 井戸 和也 記者:「4月1日からこちらのホテルでは、当然のようについている歯ブラシなどの使い捨てのアメニティがつかないプランが始まります。」

 札幌市中央区の「センチュリーロイヤルホテル」では、4月1日から新たな宿泊プランがお目見えしました。

 客室内のプラスチック製アメニティがないかわりに朝食は無料。部屋もランクアップされます。

 さらに、宿泊者1人につき1000円を北海道環境財団に寄付します。

 センチュリーロイヤルホテル 蝦名 訓 支配人:「アメニティをなくした場合の、使い勝手や満足度を測定。宿泊客の生の声を今後に生かすためにアンケートを実施した」

 こちらのホテルは年間使用量が5万トンに満たないため罰則の対象とはなりませんが、今回のプランを実施し宿泊者にアンケートを行いました。今後のホテルのあり方を考えたいとしています。
 
 センチュリーロイヤルホテル 蝦名 訓 支配人:「宿泊客に快適に過ごしてもらうのがビジネスの基本。環境保全と宿泊客の満足をどう両立するのかを研究していきたい」

 さらに、私たちの暮らしに影響が大きいのがコンビニエンスストア。

 無料だったスプーンやフォークはどうなるのでしょうか?

 セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート、セイコーマートのコンビニ各社では、4月1日以降も無料で提供されます。

 それでは、どのようにしてプラスチックを削減しているのでしょうか?

 プラスチック製品に穴をあけたり、短くして軽量化したりして使用量を減らすほか、植物由来の原料や木製のものを導入するなどの取り組みを行っているということです。

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