山車を引いていた男性「下り始めたら止まらず」祭りの山車が横転…1人死亡18人けが(2023年11月3日)

静岡県伊豆の国市で3日、祭りの山車(だし)が横転する事故が起きました。地元消防によると、山車に乗っていた人や引いていた人ら、男性18人が重軽傷を負いました。うち5人が骨を折る重傷で、13人の軽傷者の中には6歳の子どももいました。そして、佐藤由己さん(72)が亡くなりました。

近所の人:「きのうかな…(佐藤さんが)『木がちょっと伸びすぎたね』って、自分の家をやっているついでに切ってくれたり。だからもう信じられない。承知できない感じ。悔しいの」

佐藤さんの斜め後ろで山車を引いていた男性が事故当時の状況を語ってくれました。

山車を引いていた男性:「(Q.事故の時、何が起きた)その坂は何年もそうですけど、方向転換して、綱を後ろに出して、後ろで引っ張りがてら、ゆっくりおろすというのが通例だったんですけど。その方向転換の最中なのかな、いきなりグンと。自分は山車の一番近くにいたので、横に飛ぶように逃げた。佐藤さんの方に向かっていった」

事故が起きたのは、静岡県伊豆の国市にある廣瀬神社の例大祭です。神社周辺の5つの地区の住民が、それぞれの山車を引き、練り歩く様は町の風物詩でした。午前8時5分、田京地区の山車が公民館を出発。その40分後、川にかかる橋を渡り、左に曲がった坂で事故が起きました。例年であれば、引き手が後ろからロープで引っ張り、ブレーキをかけながら坂を下っていくはずでした。しかし…。

山車を引いていた男性:「方向転換の最中に、下り坂に前輪が差しかかったのかなと。重量があるから、下り始めたら止まらない。土手にぶつかり横転して、上の者は前に投げ出された。(Q.佐藤さんは山車の下敷きに)佐藤さんは反対側に逃げたが、逃げきれなくて。狭い側溝があるが、佐藤さん側に。その中にうずくまるように佐藤さんがいて。最初は誰がそこにいるのか分からなくて。仲間と引き起こしたら、佐藤さんだった。その時には、もう息もあんまりなくて。『すぐ救急車呼んでくれ』と」

今回の祭りは、コロナ禍を経て4年ぶりの開催でした。事故の背景には、その影響があったといいます。

山車を引いていた男性:「年々、コロナ禍でお亡くなりになった方もいて。だいぶ(引き手の)人数は少ない。半分くらい。(Q.人数がなかなか集まらなかった)このぐらいいれば、何とか引っ張れるねという程度。4年越しですからね。山車を先導する人たちも若い人たちだったので、昔のやり方というか、あまり熟知していなかったのか分からないですけども。もう一回やり直しができれば。悔やまれますよね。ほんの一瞬」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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