ハマスに両親を殺されても「復讐は望まない」イスラエル人男性の訴え “戦場記者”須賀川が現地から報告【news23】|TBS NEWS DIG

イスラエルがパレスチナ自治区・ガザへの報復攻撃を続けるなか、中東諸国では抗議デモが広がっています。厳しい状況が続くなか、ハマスに両親を殺されたイスラエル人男性が私たちの取材に応じました。男性は涙ながらに「復讐は望まない」と訴えました。

■イスラエル 遺体安置の施設には身元確認ができない遺体も

23ジャーナリスト 須賀川拓 記者:
ガザは元々人口200万人以上で、その8割以上が何らかの支援に頼らないと生きていけない厳しい状況にいるわけです。ラファの検問所が封鎖されていることによって、本来入るべき支援物資が入らない中での市民生活というのは、極めて厳しい状況に追い込まれているのではないかというふうに思っています。

一方、私は今、軍の施設の近くにきています。この後、ハマスによって極めて残忍な形で殺害されたイスラエル市民は、あまりにも遺体の損傷が激しいため、未だに身元確認ができない状態でいます。なので冷蔵コンテナに安置されてるということです。

そういった厳しい状況にそれぞれいるわけなんですが、イスラエル側、パレスチナ側、お互いの処罰感情、そして憎悪の感情が高まっている今だからこそ、両親を殺害されたイスラエル人男性の言葉をぜひ聞いていただきたいと思います。

■両親を失ったイスラエル男性「今こそ戦争をやめるべき」

バイデン大統領が帰路についた後も、攻撃が止むことはありませんでした。
バイデン大統領は帰りの機内で…

アメリカ バイデン大統領
「まずはトラック20台、検問所を通過させる」

エジプトのシシ大統領との電話会談で、パレスチナ自治区・ガザとエジプトの境界にある検問所を開くことで合意したと報告。ただし、支援物資の運び入れは20日以降。もしも、イスラム組織ハマスが物資を押収したり、配給を邪魔したりしたら支援は終わると説明しました。

国際社会はというと、なかなか一枚岩になれません。国連では緊急の安保理が開かれ、大規模な戦闘の「一時停止」を求める決議案が提出されましたが、常任理事国であるアメリカが拒否権を行使。決議案は否決されました。

ガザ保健当局の発表によると、ガザでの死者は3785人となり、イスラエル側の死者と合わせると5100人を超えました。

周辺の中東諸国ではイスラエル非難の声が止まりません。

各地で怒りが増幅していく中、“復讐の連鎖”を止めたいと願う男性がいます。イスラエル人のマオズ・イノンさんは、戦闘の発端となったあの日、父・ヤコビさんと母・ビルハさんをハマスの戦闘員に殺害されました。

ハマスに両親を殺害された マオズ・イノンさん
「土曜日、父に電話をすると、『安全な場所にいるけど周囲で銃撃が起きている』と話していました」

その後、両親の身に何が起きたのか。10月7日、1000人以上のハマスの戦闘員はガザ境界を越え、イスラエルに侵入。両親が暮らす村などを次々と襲撃しました。

襲撃を受けた村の一つ、ベエリに向かうと…

須賀川記者
「家屋の多くが火を放って燃やされています。どういうことかというと、それぞれの家の中にシェルターがあるんです。そのシェルターに逃げ込んだ住人をあぶり出すために、火をつけて出てきたところを拉致したり、場合によっては殺害したりといったことが、この辺りの多くの家で起きていたということです」

マオズさん
「近所の人から家が燃えているのが見えたとの連絡がありました」

マオズさんの両親も焼けた家の中で、変わり果てた姿で見つかったのです。

「よく眠れません。眠ろうとしても3~4時間眠っては泣いてしまう。非常につらいです」

危険と隣り合わせのガザ境界近くで暮らしていた両親についてこう振り返ります。

――両親はガザの人をどう思っていた?

「両親は壁の向こうの(ガザの)人々に自由な暮らしをしてほしいと願っていました。彼らにも市民権があり、人間として扱っていたのです」

そのため、ハマスに両親を殺されても復讐は望んでいないと訴えます。

「イスラエルとパレスチナの間で1世紀以上も暴力と血の連鎖が続いています。復讐の連鎖を立てなければなりません。復讐を次世代に引き継ぎたくない」

「私も両親のように寛大に全ての人を受け入れようと心がけています」

■イスラエル男性の訴え 両親殺されても「復讐は望まない」

須賀川記者:
マオズさんは、私に「特にあなたたちが日本人だからこそ、今回この取材に応じたい」というふうに言ってくれました。

マオズさんからの言葉です。「日本とアメリカは今は同盟を結んでいる。同じ価値観を共有し、同じ民主主義、制度を尊重している。だから将来、私たちはイスラエルとパレスチナが同じ価値観を共有できると信じている」と。「だからこそ日本の力を借りたい、日本の歴史、日本の人々に助けて欲しいです」と、そういうふうに私に語ってくれました。本当に貴重な言葉で、しかも実際に両親を殺されてしまった男性からの言葉が、私たち日本に向けられているということを私たちは強く受け止めなくちゃいけないと思っています。

ただ一方で、イスラエル国内では、やはり極めて強い処…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20231020-6116506)

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