ここは名古屋市立名城小学校4年生の教室。楽しい給食の時間がやって来ました。この日の献立は「ちらしずし」と「すまし汁」。「ひな祭り」にあわせた年に一度の特別メニューに、子どもたちも大喜びです。しかし、この学校給食ですが、名古屋の小学校では今「食べ残し」が問題になっているのです。(名古屋市 坪田知広教育長)
「新型コロナウイルス感染症拡大以降、残食割合が高くなっている」名古屋市内の小学校で「食べられずに残された給食の量」の割合は、2018年度は3.6%でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大とともに徐々に増加し、今年度は6.6%にのぼっています。また、中学校で出されるスクールランチでは、その割合はさらに高く14.5%にまで達しています。増えている「食べ残し」、一体なぜなのでしょうか。(児童)
「(コロナ禍で食べる量が)減りました。運動する量が減った」名古屋市教育委員会では、コロナ禍で行動制限が続き、子どもたちの活動量が減っていることが、「食べ残し」の増加に影響しているのではないかとみています。(児童)
「欠席者が多いときは(残ることが)結構あるけど、みんながいるときは、ほとんど残さず食べられている」「食べ残し」の量は、小学校では児童1人あたり年間4.1キログラム。中学校では生徒1人あたり8.5キログラムにのぼっています。そして、中村区、中区など4つの区で年間335トンを焼却処分しているのです。この問題は、名古屋市議会でも取り上げられました。(日本維新の会 手塚将之市議)
「今後この食べ残しが多い現状を踏まえて、どのように対応するのか?」
(名古屋市 河村たかし市長)
「学校の残渣問題については相当進めてもいいんではないか、新しい技術を導入して」名古屋市は、小学校の給食で出た「残飯」を堆肥などにリサイクルし、中学校のスクールランチについても、委託事業者に環境への配慮を義務づける方針を示しました。一方で、子供たち自身も…。(給食当番の児童):「食べる量は小・中・大?」
(受け取る児童):「中くらいにする」
(給食当番の児童):「小・中?」
(受け取る児童):「小…、やっぱり中にする」この学校では少しでも給食の食べ残しを減らそうと、自分で食べられる量を申告するルールを作りました。(児童)
「食品ロスをなくすために工夫する」
「(食べ残しが)増えちゃうと、もったいない」この日の給食は、きれいに完食。どうしたら食べ残しが減るのか、子どもたちも自分自身の問題として考え始めているようです。
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