水巻町”強盗殺人”捜査でわかった異常なまでの搾取

福岡県水巻町の町営住宅で起きた強盗殺人事件。被害者の妹と、知人の女と娘の3人が逮捕され、25日で1週間が経ちました。捜査が進むにつれ、知人の女による妹からの異常なまでの「搾取」の構図が見えてきました。

警察の会見「非常にこの被疑者3名は自己中心的で、極めて悪質・非道な犯行だと思っています」

18日、強盗殺人の疑いで逮捕された辻和美容疑者(51)と、知人の岡村恵美容疑者(46)、その娘の愛香容疑者(24)。

3人は6月、共謀して和美容疑者の姉・つぐみさん(当時52歳)の首を圧迫して殺害し、預金通帳などを奪った疑いが持たれています。

警察によりますと、実行役とみられるのはつぐみさんの妹の和美容疑者。

犯行直後、つぐみさんの車で現場を離れ、現金を手にするために中間市の銀行に向かったとみられています。

「辻和美容疑者は通帳を奪ったあと、つぐみさんの口座からほぼ全額お金を下ろしたということです」

約74万円を手にした和美容疑者は、岡村容疑者親子と合流。

送迎役とみられる岡村容疑者親子ですが、その役割とは裏腹に、つぐみさんの口座から引き出された現金のほとんどが2人に渡っていたとみられています。

和美容疑者は、警察に任意同行された際、所持金は1000円ほどだった一方で、これまでの調べで岡村容疑者親子は事件後、数十万円の金を買い物などで使っていたことがわかっています。

警察に、お互いのことを「友達」と表現しているという和美容疑者と恵美容疑者。

「辻和美容疑者は20年ほど前に働いていた工場で、岡村恵美容疑者と知り合ったということです」

元々は職場の同僚だったという2人ですが、その関係はいびつなものでした。

「恵美容疑者に様々な名目で金を支払っていた」警察にそう供述している和美容疑者は、恵美容疑者に10数年にわたって総額数千万円もの金を巻き上げられていたということです。

和美容疑者には家庭もありましたが、周囲に借金を作り、蒸発するようにホームレス生活へと堕ちていったとみられています。

そしてその後も、不特定多数の男性から受け取っていた現金でさえも渡していたという和美容疑者。

「岡村容疑者と出会っていなければホームレスになることも無ければ今回の事件も起きていない」捜査関係者はそう断言します。

友達と呼ぶには異常なまでの「搾取」の構図の裏に一体何があったのか。

何年も交流が途絶えていた1つ違いの姉を結束バンドで拘束し、殺さなければならなかった事件の謎を解く鍵となりそうです。

powered by Auto Youtube Summarize

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事