【爆買い】復活 入国緩和1週間 記録的“円安”が追い風 予約殺到「爆食い」も…(2022年10月18日)

 水際対策の緩和から18日で1週間です。観光客によるいわゆる「爆買い」の経済効果は。32年ぶりとなる記録的な円安が追い風となっていました。

 浅草の「かっぱ橋道具街」。この1週間で外国人観光客が続々と訪れ、売り上げにもうれしい変化が。

 釜浅商店・小峰直樹さん:「外国人客のほうが1人あたりの買う量、値段、単価が高い。(売り上げ)2、3割は上がっている肌感覚」

 コロナで長い間低迷していた商店街。その売り上げに貢献している外国人客たちはどんな目的で何を買っているのか。再び、ウォッチング。

 フランス、エリスさん(32):「ビューティフル、オムレツかな?」

 玉子焼き用のフライパンに興味津々なのはフランス、パリから16日に来日した夫婦。

 フランス、エリスさん(32):「パリのオーケストラと共にコンサートのために来ました。サントリーホールで演奏します」

 コンサートの合間を縫って、わざわざかっぱ橋へ。

 フランス、エリスさん(32):「(Q.なぜこの道具街を知っているのですか?)私たちは前回日本に来たときにかっぱ橋道具街を知った。良い場所です」

 夫婦はコロナ前にも日本に3回来ていて今回で4回目。

 フランス、フローラさん(38):「子ども用の包丁はありますか?」「(あなたのお子さんですか?)はい、娘は8歳です」

 8歳の娘にプレゼントする子ども用の包丁を買いに来たといいます。

 外国人客が売り上げアップに貢献している訳の1つが、自分のためだけでなくプレゼント用として買う人が多いこと。

 箸の専門店で出会ったのは、デンマークから新婚旅行でやってきた夫婦。
 
 デンマーク、ディーナさん(29):「可愛いのがたくさんあるわ」

 結婚生活で使う箸を探しているようです。

 デンマーク、ディーナさん(29):「昨日も来ましたが、来るのが遅かったので1店舗しか行けませんでした」

 2日続けて、かっぱ橋道具街でショッピング。昨日は母国にいる家族のお土産をたくさん買ったといいます。

 今日は自分たちの買い物。

 お試し用の小豆を箸でつかんで、感触を確かめます。

 デンマーク、ヤコブさん(29):「(Q.デンマークで箸を使っているのですか?)箸はありますが良質ではなく使い捨てです。良いものは買えません」

 本場の箸を日本で購入し、大満足。

 はし藤本店・園田文昭さん:「かっぱ橋自体に元気がなかったので、外国人に来てもらって街全体が元気になればいい」

 外国人観光客たちの爆買い。止まらない円安が後押しとなっています。

 円相場は一時149円台まで下落。1990年以来、32年ぶりの円安水準を更新しました。

 歴史的な円安が、インバウンド需要の追い風となるなか、外国人客から特に人気が高いのが…そう、日本の寿司。

 こちらの築地の寿司店では自分で握った寿司を食べられる体験が外国人に大人気なんです。

 板前:「寿司板前認定証、マヤ殿!マヤさん?」

 寿司板前認定証を受け取り、満面の笑みを見せるのはオーストラリアで大学教員をしているというマヤさん。73歳。

 オーストラリア、マヤさん(73):「私はパーティーでもお寿司を食べますし、ランチにもお寿司を食べます」

 握り寿司の体験ツアーに参加したのはマヤさんを含む7人。そのうち6人が65歳以上の高齢者です。

 日本の寿司が大好きなシニアの皆さんが板前さんの指導を受け、チャレンジします。

 73歳のマヤさん、握りに挑戦するのはもちろん初めて。

 酢飯が手のひらにくっついて、上手く握れず四苦八苦。
 
 板前:「大丈夫ですか?もしあれなら水出ますから」

 オーストラリア、マヤさん(73):「OKOK、分かったわ」

 ところが。

 オーストラリア、マヤさん(73):「水を付け過ぎたわ。失敗失敗」

 板前:「ワサビ、ワサビ好きな人だけ」

 オーストラリア、マヤさん(73):「ワサビは好きじゃないわ、私には刺激が強すぎるの」

 マヤさんはサビ抜きを選択。見よう見まねでマグロの握りに奮闘します。

 シャリに比べて、ネタのマグロが少し小さいように見えますが。

 オーストラリア、マヤさん(73):「これで完成かしら?あまり上手ではない。見て分かるわ」

 板前:「これ手巻きの具なんですよ」

 なるほど。それで少し小さかったんですね。

 マヤさん、気を取り直して間違えてしまったマグロで手巻き寿司を作ります。

 オーストラリア、マヤさん(73):「赤ちゃんを包んでいるみたい。やれるだけやったわ。あまりうまくいかなかったけど最後のは絶対味は良いわ」

 こちらは板前さんが作ったお手本の握り。そして、こちらがマヤさんが握った江戸前寿司一人前。独創的な感じに仕上がりました。

 教えてくれた板前さんに感謝して自分たちで作った寿司を頂きます。

 オーストラリア、マヤさん(73):「とても興奮したわ。非常に良い体験でした。米の握り方を学ぶのが興味深かったです」

 店が用意した寿司板前認定証、誇らしげに見せ、とてもうれしそうです。

 水際対策の大幅な緩和から、1週間。この寿司店を訪れる外国人客は5割程増えたといいます。その分、売り上げもアップ。

 築地玉寿司・晴海通り店、飯塚澄男店長:「(Q.何割くらい増えた?)1週間で(売り上げは)2、3割。緩和されてからは個人・ツアーの外国人客が来店している。昨日は10組20人のお客様。皆ハッピーになって帰る」

 円安の恩恵を受けるのは外国人だけではありません。

 昨日、羽田空港で遭遇したのはカナダの紙幣を握り締める日本の若者です。

 榎本滝馬さん(20);「楽しみです」

 目元はにっこり。自然と笑みがこぼれます。そして向かった先は、両替所。

 カナダドルも2年前と比べると79円台から30円近くも円安が進み、現在は108円台で推移しています。

 両替で手にした日本円の札束に。

 榎本滝馬さん(20):「(Q.触り心地はいかがですか?)触り心地…重みがあります。バンクーバーにある日本の焼き鳥屋さんで働いていました」

 ワーキングホリデーの制度を使い、今年6月からバンクーバーで働いていた二十歳の榎本滝馬さん。思いがけず、円安の恩恵に預かりました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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