ラージャマウリ監督、自身のエンタメ哲学を語る/映画『バーフバリ 王の凱旋<完全版>』  インタビュー

『バーフバリ 王の凱旋<完全版>』S・S・ラージャマウリ監督インタビュー
絶叫上映も大盛況! インド人監督が魅せる愛と復讐のエンターテインメント

世界中の皆がバーフバリのような王を望んでいると思う
インド映画史上歴代最高興収を達成し、日本でも異例の人気を集める映画『バーフバリ 王の凱旋』。古代インドの神話的叙事詩「マハーバーラタ」をベースに祖父、父、息子と三世代にわたる愛と復讐の物語は、多くのファンの心をつかみ、そしてまたたく間に広がっていった。そんな同作のロングランヒットを受け、6月1日よりオリジナル・テルグ語版での完全版公開が決定。その熱狂の渦はいまだやむ気配も見えない。その祝祭感あふれる神話的世界を創造したS・S・ラージャマウリ監督に本作の魅力を聞いた。
──『バーフバリ』の創造主ともいうべきラージャマウリ監督が来日されて、ファンの皆さんも大喜びしております。この日本での人気ぶりをお聞きになっていかがですか?監督:かつてインドでは映画が100日、200日という期間で、ロングラン上映されることがありました。ですから日本で今、わたしの映画が皆さんに受け入れてもらえているこの状況というのは、本当に昔のインドを思わせるような感じがします。現代のインドでは2週間、3週間で上映が終わってしまうのが普通になってしまっていて、ロングラン上映というのは難しいんです。それはどこの国でも同じ状況だと思うんですが。でも、日本では1週、2週、3週と上映するにつれて、お客さんが増えていったと聞きました。なんだか15年前のインドを思いだしたような気分です。

──それぞれに違った個性を持った作品であるということなんですね。監督の作品は、とにかく観客を楽しませようという思いがたっぷりと詰まっています。エンターテインメントに対する哲学はどのようにお考えですか?
監督:人生においてエンターテインメントは欠かせないものであり、その必要性というものを重要に感じているんです。かつて人が狩猟をしていた時代がありました。彼らはその日に生きて帰ることができるのかどうかも分からない。だから彼らは、家に無事に帰ることができたら、家族で火を囲んで、家族に話を伝えていたんです。そうすることによって恐れや不安から自分を解放していたわけですね。物語というものは、自分とは違う人生や違う体験を味あわせてくれる。それが活力を与えてくれるし、また次の日も生きていこうという力となる。でもそれは現代だって同じことですよね。われわれだっていろいろな問題を抱えながら日々生きているわけです。そんな時、エンターテインメントは、そういったことを忘れさせてくれて、明日を生きるための活力、勇気を与えてくれる。そのための手段が映画であり、ファンタジーな世界を構築するということなんです。
(インタビュー記事はこちら)
http://www.moviecollection.jp/interview_new/detail.html?id=815

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