コロナウイルスが5類に移行した5月8日以降、インフルエンザやかぜなどが子どもたちの間で流行傾向にあり、学級閉鎖も起きています。子どもたちの感染が増え、親たちにも影響が及んでいます。
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東京・板橋区にある小学校は、先月後半からインフルエンザにかかる児童が増え始めたといいます。
板橋区立北野小学校 中川久亨校長
「昨日まで3日間、学級閉鎖したクラスがあります」
9日もインフルエンザで欠席している児童がいるといいます。
板橋区立北野小学校 中川久亨校長
「だいぶ暖かくなってきたところでインフルエンザで。学級閉鎖まで人数が多くなるのは、私にとっても初めての経験です」
東京・台東区にある小児科医院でも、インフルエンザなどの検査で陽性になる子どもが増加しているといいます。
柴田小児科医院 柴田雄介院長
「『ヘルパンギーナ』とか『RSウイルス』、すごく増えてきてますね」
さらに、インフルエンザ以外にも患者が増えているというのが、“夏かぜ”と呼ばれる「ヘルパンギーナ」やひどい咳(せき)が出ることもある「RSウイルス」などの感染症です。
柴田小児科医院 柴田雄介院長
「はいたり下痢したりするから、気をつけて」
家族にうつしてしまう可能性もあるということです。
全国的にみても、新型コロナが5類に移行した先月8日以降、これらの感染症の患者数が増加傾向にあります。国立感染症研究所の調査によると、1医療機関あたりの患者数は、「RSウイルス」で0.99人から1.95人と約2倍に増加。「ヘルパンギーナ」の患者数も0.28人から1.33人と約5倍に急増しています。
考えられる原因について、柴田院長に聞きました。
柴田小児科医院 柴田雄介院長
「(コロナ禍の)ここ2~3年、お子さんたちがかぜというか、せきや熱を出してこなかったから、(最近になって)免疫がなくて、かかるお子さんが増えたんだと思う」
コロナ禍の感染対策で子どもの免疫が低下する中、5類への移行をきっかけにマスクを外す機会も増えたため、感染する子どもが増えていると分析しています。
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子どものかぜの“流行傾向”はドラッグストアでも明かでした。
ウエルシア府中町2丁目店 鈴木雄太店長
「お子さまのかぜ薬を探しているというお問い合わせを多くいただいている」
かぜ薬は前年5月と比べ、1.5倍売れているといいます。
子どものかぜ薬を買いに来た母親は、自身も子どもの世話をしている間に感染したといいます。
「家族全員がうつっちゃって。(かぜが)はやってるなって」
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こうした子どもの感染症増加は、働く父親、母親には大きな問題となっています。
保育士を自宅に派遣して子どもの世話をする「病児保育」などを行う都内の会社では、毎日午後3時に翌日分の予約を受け付けますが、先月末ごろから受け付け開始と同時に「病児保育」の予約が殺到する事態が起きているといいます。
しかし、保育士の数が限られているため、全ての予約に対応できていないといいます。
フローレンス病児保育事業部 三枝美穂マネジャー
「『必ず保育スタッフを派遣する』とお約束して、事業を運営しているんですけど、いただいたご予約全てには、申し訳ありません、対応できていません」
子どものかぜは、家族にもうつります。医師は手洗いうがいなど基本的な対策を徹底するよう呼びかけています。
(2023年6月9日放送「news every.」より)
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