旧劇場版 『世紀末救世主伝説 北斗の拳』 においては過激なスプラッタ描写の多くがビデオエフェクトにより修正されていますが、それらのうち一部はイタリア版のVHSでのみ修正前のオリジナル映像を見ることができます。現地のファンの間で話題になっていたので実際にVHSを手に入れて比較してみました。なおDVDではイタリアでも国内同様の修正版になっています。
こういった修正は本来であれば描き直しや再撮影などで済まされるところです。しかし恐らくは公開前の土壇場で残酷表現にNGを喰らって時間が無かったのか、ビデオ編集とキネコによる低画質で不自然な対処が為されています。
そして意図的なのかハプニングなのか、最終版より前の修正が甘いバージョンのフィルムプリントがイタリアに輸出されたらしく、一部の残酷描写カットが大元のフィルム素材のまま映し出されています。一部箇所に国内公開版で修正済の色パカ(色塗りミス)が見受けられるので、未完成のバージョンである可能性が高いと思われます。
なお「テレシネ」とはフィルム映像をスキャンしてビデオに起こすことを意味し、「キネコ」とはビデオ映像をフィルムに焼き付ける技術のことを指します。つまりは一旦ビデオテープ上で編集したのちにもう一度映像をフィルムに焼き付けているということです。
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