政府が「勝負の3週間」と呼びかけてから最初の週末、観光地では人出が多い場所もありました。東京では28日から飲食店などの“営業時短”要請が始まりましたが、葛藤の中で判断を強いられた経営者からは、不安と不満の声が漏れ聞こえます。
▽駆け込み“GoTo”も
東京・浅草は全国から訪れた観光客でにぎわいました。人出も、携帯電話の位置情報を基にしたデータによると、1週間前と比べてー5・5%(土曜日の比較、データ提供:Agoop)と大幅には減っていません。
大阪からの観光客:「GoToのクーポンももらっているので。正直迷いましたけど、キャンセル料取られるし。」
北海道からの観光客:「GoToで安くなっているから、行けるうちに行きたいなと思って。」
29日、東京で新型コロナ感染が確認されたのは418人。日曜日としては、過去最多を更新しました。
▽3度目“時短要請”に苦渋の「受け入れ」
東京(23区と多摩地区)では28日から、酒類を提供する飲食店などの営業時間を「午後10時」までとする時短要請が出されました。
初日の繁華街の人出は、1週間前と比べて渋谷センター街周辺で13.6%、新宿・歌舞伎町で4.6%減少しました(午後10時台、データ提供:Agoop)。
東京・杉並区の『炭焼地鶏「嵐坊」高円寺店』は3月に売り上げが8割減り、存続の危機に直面しました。
店長(3月取材):「店を開けていても意味がない状態が数字で表れると、もう店を閉めざるを得ないというか‥」
それでも、これまで2度の時短要請を受け入れ、その都度経営努力で乗り切ってきました。10月以降はGoToイートの効果もあり、売り上げも回復していましたが、ここにきて3度目の時短要請。苦渋の決断を強いられました。
店長:「Gotoトラベルは一部はいいけどGotoイートは全部なくす。それっておかしいですよね。飲食店潰したいのって話じゃないですか」「社会的立場として(時短を)守る形で進むしかない‥」
Q:店を開けているところもあるが?
店長:「うちは時短を守るという方針を取っているだけで、開けているを責められないですよ。皆、生きていくために必死なんです。」
▽“時短初日”が、オープン日
“時短要請”が、新たな船出を直撃した店もあります。
居酒屋「豊洲の星」は、2店舗目のオープンがまさに時短要請の開始日と重なってしまいました。
社長「計画自体は去年4月。こんなことになるとは思っていなかったです。」
1000万円近く借り入れての、新たな挑戦。感染対策にも配慮してようやく漕ぎつけた大事な日でしたが‥
蓋を開けてみれば、予想を上回る盛況ぶりでした。
客:「お寿司がおいしかったです。鮮度が良かった。」
客:「マナーを守っておいしくいただければ、それはそれでいいかなと思っています。」
せっかくオープン初日に来てくれたお客さんですが、午後10時を前に泣く泣く店から送り出します。『我慢』の時だと思う一方で、『疑問』も感じています。
社長「遊びじゃないですよ、仕事です。そういった部分に制限がかかる。そういうことをする以上は、ルールを決める人たちにも責任があると思うんですよね。責任を果たす姿が本気じゃないと見えて分かった時は、従えないという気持ち、従えないという判断になるのは仕方のないことじゃないかと思っています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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