情勢が悪化しているスーダンで外国人の退避の動きが加速しています。フランス政府は、フランス軍の輸送機がジブチに退避させた388人の中に日本人も含まれていると発表しました。残りの日本人の退避に向け、日本政府は、「自衛隊部隊を調整が整い次第、スーダンに派遣する」としています。
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23日、スーダンの首都ハルツームの空港では、国外退避のためフランスが派遣した輸送機に大勢の人が乗り込んでいました。機内側面の座席に座り、避難者はスーダンを脱出。そして、周辺国ジブチにあるフランス軍の基地に到着しました。
フランスの退避をめぐっては、大使館員の車列がスーダン国内を移動していた際に攻撃を受け、1人がケガをしましたが、これまでに自国民や外国人、あわせて388人が出国したということです。
また、ドイツもこれまでに300人以上を退避させ、24日に約100人が軍用機でベルリンに到着しました。
アメリカは、ブリンケン国務長官らが本国ワシントンで見守る中、軍の特殊部隊が大型ヘリコプターなどを使い、大使館員とその家族約100人が退避。
さらに、イギリスがすべての外交職員とその家族を退避させたほか、中国、イタリア、スペイン、カナダ、オランダなど各国で退避の動きが加速しています。
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では、日本人の退避はどうなっているのでしょうか。複数の日本政府関係者によると、現地に滞在する日本人は約60人で、関係者を含めると100人ほどだといいます。そのうち数十人は国連の車列に加わったり、ほかの国の車列に乗車したりして、首都ハルツームを出発しました。一部はスーダン東部の町を目指しています。
日本政府は、ハルツームから約1200キロ離れたジブチにある自衛隊の拠点に輸送機を待機させていて、退避した人たちが到着し次第、町の空港に派遣できるよう調整を本格化させています。
自衛隊の輸送機が待機するジブチの拠点は国際空港に隣接していて、海上自衛隊の哨戒機が常に展開。空から海賊の警戒にあたっています。去年12月に許可を得て取材した際には、航空自衛隊の「C-2輸送機」の姿もありました。このときは、まさに日本人を退避させるための訓練を行っていました。
拠点には複数の航空機を駐機できるスペースがあり、訓練でも飛行していた「C-2輸送機」など3機が現在、待機しています。
さらに、拠点には陸上自衛隊の隊員も派遣され不測の事態に備えているほか、食堂など人が泊まるための施設も整っています。
海賊対処のため設置されたジブチの拠点ですが、ジブチ駐在の大塚大使は“退避の中継地”という新たな役割を強調していました。
在ジブチ日本大使館 大塚海夫大使(2022年12月撮影 ジブチ)
「日本がある程度独自に使える施設が(アフリカに)確保されている。邦人等が一時退避する一つの拠点としては、十分使えるんじゃないかなと」
日本人の退避に備えるジブチの拠点ですが、日本政府は「輸送機のスーダン入りはまだ調整中である」としています。
松野官房長官
「自衛隊部隊を調整が整い次第、スーダンに派遣し…」
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一方、在日フランス大使館は、フランス軍の輸送機がジブチに退避させた388人に日本人も含まれると明らかにしました。詳しい人数などは明らかにされていません。
スーダンでは、日本時間の24日午後1時に3日間の停戦期間が終了。戦闘の再開が懸念されています。
(2023年4月24日放送「news every.」より)
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