【Jアラート】発出も「訂正」なぜ?…“分析続けた結果で適切”

13日午前7時55分ごろ、東京・日本テレビの報道フロアでは、「北海道周辺に落下するとみられる」として発出されたJアラートの警報音が鳴り響きました。その約30分前の午前7時22分ごろ、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したのです。ミサイルはICBM級の可能性があるということです。

午前8時過ぎ、周辺にミサイルが落下するとの情報が伝えられた北海道では、地下鉄が全線運転見合わせになるなど大きな影響が出ました。

高校生
「携帯が電車の中で鳴りました。結構怖かったです」

朝から駆け巡ったミサイルの脅威は、北海道だけにとどまりませんでした。新潟・佐渡市に住む人は…

新潟県・佐渡市の住民
「北朝鮮の方から北海道へ打つと、やっぱり佐渡の上危ないし」
「困るわなぁ北朝鮮」

ただ政府はその後、「落下の可能性はなくなった」と説明し、Jアラートを訂正しました。その経緯について日本政府はこう説明しました。

松野官房長官会見
「限られた探知の情報の中でシステムが、そうした(ミサイルの)航跡を生成したため、国民の皆様の安全を最優先する観点からJアラートを発出した」

防衛省によると弾道ミサイルが発射されたのは午前7時22分ごろ。複数の政府関係者によると、発射直後にいくつかに分裂し、その分裂した物体の1つが北海道周辺に落下する可能性があったため、午前7時55分にJアラートを発出したということです。

日本の領域内への落下が予測されたのは今回が初めてでしたが、その後物体はレーダーから消失。政府は北海道周辺に落下する可能性がなくなった事を確認し、午前8時16分にJアラートを「訂正」しました。「訂正」と発表した政府ですが、情報が誤っていたわけではなく、Jアラート発出後も分析を続け、新たな情報を提供したと説明しています。

Jアラートの影響を受けた北海道の人は…

Jアラートの影響を受けた人
「結局大丈夫だったっていうほうが、より多くの人が助かる可能性はあるのかなと思うので、
 悪いことではないと思います」
「みんなを驚かせてしまうので、鳴らさないほうが良かったのかなと思います」

立憲民主党は、Jアラートで伝えられる情報の正確さなどについて、14日に内閣官房や防衛省など担当部署からヒアリングを行うとしています。

立憲・安住国対委員長
「言いたくありませんが、狼少年が信頼性を無くすっていうのは世の常ではないでしょうか」

岸田首相
「Jアラートの役割ということを考えたならば、今回のこの判断は適切であったと」

今回発射された弾道ミサイルについて、韓国軍関係者は2月の軍事パレードで公開された新型ICBMの試験発射だった可能性があるとの見方を示しています。

新型ICBMは固体燃料式で、従来の液体燃料式に比べて発射準備が短時間で済み、発射の兆候を把握するのが難しくなります。また、聯合ニュースは今回は初めての発射実験のため、あえて性能を抑え、今後さらに性能を向上させる可能性があるとの専門家の分析を報じています。
(2023年4月13日放送「news every.」より)

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