立憲民主党の小西議員が公表した放送法の解釈を巡る文書について、松本総務相は7日朝、「公的な行政文書」と認めました。一方、高市経済安保担当大臣は、自身に関する部分は「不正確」だと強調。ねつ造だという認識を示し辞職を否定しました。
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7日午前、松本総務大臣は、立憲民主党の小西議員が先週、「総務省の職員から入手した」として公表した文書がすべて、公的な行政文書であったと認めました。
松本総務相
「小西議員が公開した文書については、全て総務省の行政文書であることが確認できました」
この文書からは、安倍政権下の2014年から15年にかけて、安倍首相の政治活動を支える礒崎首相補佐官(当時)が、総務省に放送法の政治的公平性の解釈を変更するよう強く求めたことがうかがえます。
文書には礒崎氏の「けしからん番組は取り締まるスタンスを示す必要があるだろう」という言葉もありました。
野党側は「言論の自由の根幹である放送法の解釈が、安倍元首相側の圧力によって変更された」と訴えています。
文書が“本物の行政文書”であると認めた松本大臣。内容については「正確性が確認できないもの、作成の経緯が判明しないものがある」とした上で、法解釈は変更していないと説明しました。
松本総務相
「本件のやりとりについては礒崎元補佐官から総務省に対して、政治的公平の解釈に関する“問い合わせ”があり、本来の業務として適切に対応したものと受け止めております。政治的公平に関して、私としては本件の前後において、放送行政に変更があったとは認識しておらず」
総務省が認めた行政文書は全部で78枚。なかには当時の高市総務大臣に関するものが4枚ありますが、高市経済安保相は3日の国会で、自身に関する4枚はねつ造だと主張。ねつ造でなければ議員辞職すると答弁していました。
高市経済安保相
「全くそれは、ねつ造文書だと私は考えております」
立憲民主党 小西洋之議員
「仮にこれが、ねつ造の文書でなければ、大臣そして議員を辞職するということでよろしいですね」
高市経済安保相
「あの結構ですよ」
高市大臣がねつ造だとした4枚を読むと、うち2枚には政治的公平に関して、「総理からは、『今までの放送法の解釈がおかしい』旨の発言」と、高市大臣と安倍元首相が電話した内容などが記されています。
また別の2枚には、担当者が高市大臣に説明した際のやりとりや、その場にいた人物の名前がありました。
高市大臣は7日、文書について――
高市経済安保相
「例えば、同席していたとされる方々にも確認し、私と認識は一緒でございましたし、そのような電話はしておりません。これは不正確であると理解をいたしております」
――(先週の)予算委員会で大臣は「ねつ造」という表現を使ってました。きょうは「不正確」とトーンが緩んだ印象。今でも「ねつ造」という認識で変わりないでしょうか。
高市経済安保相
「ありもしないことをあったかのように作るというのは、ねつ造であると思っております。そして内容は不正確であると」
高市大臣は引き続き、ねつ造だという認識を示し辞職を否定しました。
野党からは――
立憲民主党 安住国対委員長
「役所がそんなことでウソをつくわけがないから、高市さんが言っていたことは、やっぱりウソだったと私どもは感じてます。となればやっぱり高市さんの政治責任は免れないと思っています」
(2023年3月7日放送「news every.」より)
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