高速道路にペットボトル散乱 5台からむ事故で男女3人死亡

東名阪自動車道で、上下線にまたがる多重事故が発生した。

車にトラックが衝突し、積み荷のペットボトルが反対車線に散乱したことで、さらに別の事故が起きた。

高速道路上に散乱した、段ボールや大量のペットボトル。

その上を乗用車がゆっくり走る。

助手席の女性「水のペットボトルやろ、これ全部。初めて見た。ニュースではよく見るけど」

さらに、中央分離帯のガードレールは、下り車線側に大きく傾き、その先には、逆さまになった青い乗用車が止まっている。

これは、事故発生直後の現場を通りかかった車のドライブレコーダー映像。

27日午前2時半ごろ、三重・亀山市の東名阪自動車道で、上下線にまたがってトラックなど5台がからむ多重事故が起きた。

事故直後に、上り車線を走っていたトラックの車内から撮影された動画には、ペットボトルなどが数十メートルにわたって散乱している状況がわかる。

事故現場では、高速パトロール隊の隊員らが散乱したペットボトルを1つずつ拾い集め、回収する様子が見られた。

未明に起きた5台がからむ多重事故は、なぜ起きたのか。

事故は、まず上り車線で起こった。

走行車線上に、事故を起こして停車していた中型トラックと軽自動車。

そこに、後ろから走ってきた大型トラックが、軽自動車、中型トラックのいずれかに衝突した。

大型トラックは、衝突したはずみで中央分離帯に衝突し、積み荷のペットボトルなどが反対側の下り線に散乱した。

その直後、下り線を走っていた軽乗用車が散乱するペットボトルに乗り上げて停車していたところに、後ろから走ってきた乗用車が衝突したとみられている。

事故発生のおよそ10分後に、偶然現場を通った動画の投稿者は、当時の状況を「ペットボトル、ぺちゃんこになっているものもあるが、まだ水が入っているのも交ざった状態で路上に散乱していたので、ガタンガタン車は揺れる状態だった。中身が入っているペットボトルや、ペットボトルがまるごと入っている段ボールが、対向車線から空を飛んできたら絶対よけられないと思うし、一歩間違ったら自分たちがああなった(事故に巻き込まれた)んじゃないかと、冷や汗をかいた」と振り返った。

この事故で8人が病院に搬送されたが、このうち、上り線で中型トラックを運転していた大阪府の角田進治さん(53)、積み荷が散乱した下り線で軽乗用車に乗っていた愛知・豊田市の都築弘明さん(86)、妻の美保子さん(83)の3人が死亡した。

警察によると、角田さんは事故を通報するため、中型トラックを降りた際に、車にはねられたとみられている。

また、上り線で軽自動車に乗っていた20代の女性が意識不明の重体で、ほかにも4人が重軽傷だという。

警察は、事故のくわしい状況を調べている。

FNNプライムオンライン
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