シリーズ「現場から、」です。アメリカのバイデン大統領が就任してから20日で1年となりますが、看板政策だったはずの「移民対策」で不法移民が急増し、政権に逆風が吹いています。不法であっても入国したい男性を取材しました。
車で数分で通過できる、アメリカとメキシコの国境。メキシコ側の国境の街・ティファナには・・・
記者
「このあたり洗濯物でしょうか、フェンスに衣類がたくさんかけられています。バイデン政権の発足後に難民申請を待つ人たちが集まってきた場所です」
アメリカへの難民申請を待つ人たちの野営地ができていました。移民に寛容な姿勢を示すバイデン政権の発足後、急増する移民希望者。新型コロナによる経済の悪化も拍車をかけたと言います。
「故郷では生きていくことさえ難しいです。安全なんてありません」
野営地の近くに身を寄せる、中米ホンジュラス出身の男性。「難民申請には時間がかかりすぎる」と語り、不法に国境を越えようとしています。去年9月までの1年間に不法越境を試み拘束された人は過去最多のおよそ173万人。多くの人が使う「陸のルート」には、いわゆる「トランプの壁」や厳しい取り締まりがあるため男性が目をつけたのが「海のルート」です。しかし、そこにも問題が・・・
アメリカ側の街・サンディエゴで釣り船の船長をしているマーカス・メデックさん。去年10月、夜中に太平洋上で不法に国境を越えようとしている小型船を見つけました。エンジンの故障で漂流する船には、救命胴衣を着けていない20人以上の姿が・・・
マーカス・メデックさん
「この海は沖合に出れば、かなり大きな波と強い風を受けます。とても危険です」
サンディエゴ沖では去年5月にも不法越境した船が転覆し、3人が死亡。ただ、危険な「海のルート」を選ぶ人は増加していて、去年3月に不法越境に失敗した、この男性によれば、密入国あっせん業者に支払う手数料は4割も高くなり、日本円でおよそ80万円にはね上がっていると言います。それでも、男性は日雇いの仕事でお金を貯め、再びアメリカを目指す考えです。
不法に入国しようとする男性
「国境を越えていれば、合法的に暮らせるよう(バイデン氏が)法改正してくれると期待しています。国境を越えることが私の夢。『アメリカンドリーム』です」
過度な期待から押し寄せる不法移民。中米諸国の治安や貧困改善に向けた支援といった長期的な課題にも進展が見えず、バイデン政権の移民政策を「支持しない」人が過半数を占めた世論調査もあります。
看板政策は、いまやバイデン大統領の悩みの種となっています。(2022年01月21日11:21)
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