ロシアによる侵攻後、初めてイギリスを訪れたウクライナのゼレンスキー大統領は議会演説で「ウクライナの勝利が世界を変える」と強調し、戦闘機の提供を求めました。その後、フランスへ移動し、これからドイツを含む3か国での首脳会談を行います。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「私はシンプルだが最も重要な言葉を皆さんと世界に伝えたい。ウクライナのために戦闘機を。自由のために翼を」
議会演説でウクライナ軍パイロットのヘルメットを下院議長に渡し、戦闘機の提供を求めたゼレンスキー氏。その後、バッキンガム宮殿でチャールズ国王と会談したほか、イギリス南西部で軍事訓練中のウクライナ兵士らを視察しました。
視察後にゼレンスキー氏と共同会見を行ったスナク氏は…
イギリス スナク首相
「高度な戦闘機を提供できる第一歩は操縦できる兵士をもつことです。少し時間がかかるステップですが、きょう開始しました。ウクライナが勝利するための支援を私たちは望んでいるからです」
イギリス政府はウクライナのパイロットに対し、戦闘機の操縦訓練を行う方針を明らかにしていて、スナク首相はこの訓練が「戦闘機の提供への第一歩だ」として、将来的な戦闘機提供の可能性を示唆しました。
ゼレンスキー大統領は日本時間午前6時ごろフランスに到着し、これからマクロン大統領、ドイツのショルツ首相との首脳会談を行う予定です。
ウクライナ側が求める戦闘機については、マクロン大統領が「可能性は排除しない」と話す一方、ショルツ首相は供与の考えがないことを繰り返し強調していて、ゼレンスキー大統領は会談でさらなる軍事支援の必要性を訴えるものとみられます。
また、ゼレンスキー大統領は9日にはベルギー・ブリュッセルで開かれるEU=ヨーロッパ連合の首脳会議に参加すると、現地メディアが報じています。
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