“札幌で捕まったことも” 渡邉優樹容疑者 その親族が胸の内明かす(2023年1月28日)

きょう28日、取材班が向かったのは、フィリピンにあるビクタン収容所です。
27日から収容所にいる日本人を巡り、事態が大きく動いています。

久須美慎一記者リポ
「ここはフィリピンにある不法滞在者や母国への送還を待つ外交人が収容される収容所です。
この中にいる、渡邉優樹容疑者、今村容疑者ら4人に逮捕状が出ていることが新たに明らかになりました」

特殊詐欺事件の容疑で逮捕状が出ているのは、渡邉容疑者ら4人です。
警視庁は収容中の日本人の誰かが一連の強盗・窃盗事件の指示役だった可能性があるとみています。
28日、ワタナベ容疑者の親族が取材に応じました。

渡邉優樹容疑者の親族
「皆様に申し訳ない気持ちです。亡くなられた方とかお金を老後のお金だったり取られてしまって、本人だけのうのうと生きている、なんて言ったらいいんですかね。辛いですね」

事件についてのニュースで渡邉容疑者の名前が出てきて本当に驚いたという一方で、最近は全く接点がなかったといいます。

渡邉優樹容疑者の親族
Q.最後に会ったのは?
「もう何年も前です」
Q.10年?
「10年かな」
Q.連絡は普段?
「そうですね。とってないですね」

ワタナベ容疑者は高校卒業後から、実家を離れて札幌で生活。
その頃からは連絡も取らなくなり、帰省することもほとんどなくなったといいます。
そして、札幌に住んでいる時に、警察に捕まったこともあったといいます。

渡邉優樹容疑者の親族
Q.家族で優樹さんについて話されることは?
「ないですね。話にも出さないというかあんまり」

成績優秀で、スポーツ万能の“優等生”として知られていた渡辺容疑者。
札幌時代の渡邉容疑者を知る人物によると。

札幌時代の渡邉容疑者を知る人
「渡辺容疑者の実家が酪農をしていて、牛乳の卸先の新規開拓のため、札幌に出てきたが、そこで人が変わってしまった」

取材スタッフ
「渡辺容疑者は高校卒業後に、札幌の繁華街・すすきので、知人と飲食店の経営を始めたといいます。
容疑者を知る人によると、そこから夜の街に染まり
印象が変わっていったといいます。

札幌時代の渡邉容疑者を知る人
「飲食店を経営していて、“自分の店で働かないか”と地元の友人を“夜の街”に誘っていた。」

一連の強盗事件と関係があるとみられる強盗・窃盗事件の被害は少なくとも全国25件、逮捕者は30人以上に及びます。
未だ不透明なのが指示役、“ルフィ”の存在です。
一連の事件でも“ルフィ”という名前が出てきたものは少なくとも4件。
逮捕された容疑者は。

容疑者の供述
「“ルフィ”の使いとみられる人物が訪ねてきたことがあり、「警察に捕まったら黙秘する」との契約だったので、こんな話をしたら、粛清されるかもしれない」

“ルフィ”に怯える一方で、逮捕された容疑者の供述では“ルフィ”の人物像についてなど詳しい情報は出てきません。
一体、“ルフィ”とは何者なのでしょうか?いくつか明らかになっていることもあります。

捜査関係者
「ルフィのアカウントをみんなでシェアしている可能性もある」

捜査関係者が指摘するのは、ルフィ名のアカウントを複数人でシェアしている可能性です。
実は、“ルフィ”以外にも“キム”や“ミツハシ”などといった名前の人物が指示を出して事件もあります。
なぜ、こうした手口を使うのか?
元警視庁の刑事、吉川さんにその理由を聞きました。

警視庁元刑事:吉川祐二氏
「いわゆるルフィというニックネームを使ってるんですけども、特に意味はないものと思います。捜査の拡乱を狙った意味で、そのように1つの名前を何人もが使うということはあります。よくあることです」

“ルフィ”を追う上で、番組では改めて今回、一連の犯行手口に注目。
すると、様々な共通点が浮かび上がってきました。

桝田沙也香アナウンサー
「こちらの現場では、宅配業者を装い、「置き配」をしていました。」

こうした宅配業者を装ったとみられる事件は少なくとも2件、明らかになっています。

近所の住民
「びっくりしましたね。開けちゃいますよね。宅配業者だと思ったら」
「大変ですね。なんとかしなくちゃ」
「怖いですよね。私たちは殴られたら終わりなので」
「コロナになって家にいることが多く、配送を利用するから、どうしたものか」
「コンビニ受け取りににするとかがいいんですかね」

さらに、取材班は、逮捕され公判中の男性に、どうやって犯行に及んだのか、その一部始終を聞くことができました。
向かったのは、山口県です。

取材スタッフ
「山口県岩国市です去年11月あちらの住宅に男5人が押し入りました。」

去年11月7日午前2時ごろ、会社役員の自宅に5人組の男が侵入し、住民の手首を結束バンドで縛るなどして襲う事件が発生しました。
実行犯の1人、渡邉 翼(つばさ)被告。

渡邉 翼被告
「全員その日初めて会った人たちだった。名前もわからなかったので、お互いのことを「あなたは…」などと呼び合っていた」

犯行を行うまでに使われた車は3台でした。
渡辺被告は車の中で、頭に巻くためのタオル、結束バンドやカッターなど、犯行に使う道具を渡されたと言います。
現場には、最初に乗っていた車とは別の車で向かい、さらに、逃走用の車もあり、用意周到に準備していたことがわかります。
さらに、「金庫が2個あり一億円ある」などの説明を受けたといいます。

渡邉 翼被告
『「個人個人で家の中に入ってやれることをやって」「金庫を持ってこい」と指示を受けた』

メンバーの1人は、ずっと指示役の人とメッセージのやりとりをしていたそうです。
この事件でも「ルフィ」と名乗る人物により支配されていたのです。

渡邉 翼被告
「もう1台に乗っていたメンバーの1人が
ずっとルフィと連絡を取っていた。」

取材スタッフ
「そして、容疑者たちは指示役の指示を受けながら、1階の窓から侵入。 住民を結束バンドで縛るなど犯行に及びます」

裁判資料によると、渡邊被告は2階に行き、カッターナイフで部屋の中にいた住人に対し「静かにしろ」と脅しました。

渡邉 翼被告
「その女性を「見張っていろ」と言われたので、ずっと2階にいた。」

すると、住民が部屋に入ってきて、その後、警察に逮捕されたといいます。
被害者の男性が事件について、初めてメディアの取材に答えてくれました。

被害に遭った男性
「たまたま2時頃に目が覚めて起きていたんです。2階から異常な物音がしたので、部屋から出て行きました。金庫が2つあって1億円が家に置いてあるなんてそんなデマがどうして流れたのか不思議です」

この事件のように、深夜の時間帯に押し入るケースは少なくても6件起きています。
一方で、ワタナベ被告が指摘するのが、“ルフィ”などの指示役より上の存在です。

渡邉 翼被告
「ルフィとキムも誰かからの依頼を受けていると聞いた。さらに上がいると思う」

実行役に指示を出す“ルフィ”など。
そして、その上に指示を出している人物がいる可能性もあるのです。

吉川さん
「可能性としては、指示役の上に元締めなるものがいてですね、全体のことを把握して、掌握しているものがいるものと思います。その元締めの元で、指示役“ルフィ”に代わるものです。他のアカウントなり、ニックネームを使って指示をしながら継続して、事件が起きるということも十分あることです」

サタデーステーション 1月28日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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