米高官 中国気球「通信傍受なども」と分析明らかに(2023年2月10日)

 アメリカ国務省はアメリカの上空を飛行した中国の気球について、通信の傍受ができる装置を備えていて、中国は過去に同様の気球を40カ国以上に飛ばしていたという分析を明らかにしました。

 国務省の高官は9日、これまでにアメリカ上空で確認された中国の気球を高解像度の画像で分析したところ、通信の傍受や位置情報の特定が可能なアンテナが搭載されていたと明らかにしました。

 これらの装置を作動させるのに「十分な大きさのソーラーパネル」も備わっていて、中国側が主張する「気象観測用」の装備ではないと強調しています。

 同様の気球は、これまでに5大陸40カ国以上で確認され、すでに各国と情報共有を進めているということです。

 ワシントン・ポストはアメリカ政府関係者の話として日本やインド、台湾など「中国が戦略的に関心を抱いている国や地域の軍事情報を収集してきた」と伝えています。

 国務省の高官はさらに、気球を使った偵察活動が人民解放軍の指示によるものが多いことや気球の製造元が「軍と直接関係がある」ことも明らかにし、こうした企業への措置を検討しているとしています。

 アメリカ政府は4日に撃墜した気球も一連の偵察活動の一部とみて、回収した破片の分析を進めています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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