埼玉県飯能市で親子3人が殺害された事件をめぐり、警察は容疑を殺人に切り替えて、斎藤淳容疑者(40)を送検しました。
斎藤容疑者は、事件については「言いたくない」と供述を拒んでいます。
斎藤容疑者の自宅からは、複数の刃物や鈍器のほかに、斧が押収されました。
捜査関係者によりますと、その斧が犯行に使われた可能性もあるとみて、裏付けを進めています。
殺害されたウィリアム・ビショップさん(69)と妻の森田泉さん(68)、娘の森田ソフィアナ恵さん(32)。
泉さんの死因は出血性ショック、恵さんは失血死。いずれも首の傷が致命傷となったことが分かりました。
また、1階のリビングと2階の洋室からは、灯油の成分が検出されました。
3人を何度も殴打し、その後、火をつけたとみられる斎藤容疑者。ビショップさん夫婦との間に何が起きていたのでしょうか。
取材を進めると、斎藤容疑者が以前からビショップさん夫婦に、執拗(しつよう)に嫌がらせともとれる行動を繰り返していたことが分かってきました。
10年以上、この地域を担当している宅配便の配達員は、ある変化に気付いていました。
宅配便の配達員:突然“門”がついた。駐車場に。(Q.いつ頃から?)1~2年ぐらい前。
車や自宅の門を傷付けられるトラブルが去年8月以降、6件相次ぎ、ビショップさん夫婦は、警察に被害届を提出していました。
警察は、いずれも斎藤容疑者による犯行とみて捜査していたといいます。
去年12月には家宅捜索も行いました。
そして今年1月、張り込みをしていた警察官が、車に石を投げ付けた斎藤容疑者を現行犯逮捕。その後、斎藤容疑者は、去年9月ごろなど2件についても再逮捕されました。
しかし、3件すべてで不起訴処分となりました。
当時も取り調べに対し、何も語らなかったという斎藤容疑者。動機は分からないままでした。
ビショップさん夫婦は斎藤容疑者の名前も知らず、「心当たりがない」と話していたといいます。
長野県内に住む、斎藤容疑者の父親(71)が取材に応じました。
斎藤容疑者の父親:とんでもないことでございまして。本当にショックというよりも、頭の中で整理ができていない状態が続いてしまいまして。実質的には22年間、顔を見ていない状態。
22年間、会っていない息子。
斎藤容疑者の父親:私のイメージでは、学校時代も友だち思いのところがありまして。口数は少ないんですが、優しい子でした。当時は本当に優しい子でした。こんな言葉しか出てこないのが、本当に私自身、心苦しいんですけど。(被害者)ご本人様たちには、とんでもないことして、申し訳ございませんという気持ちを毎日持っております。朝から晩まで持っております。
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