「高すぎて買えない」住宅ローン固定金利引き上げ 金利上昇への備えはどうすれば?|TBS NEWS DIG

大手銀行の一部が11月に住宅ローンの固定金利を引き上げました。今後、日本の金利はどうなっていくのか、金利上昇への備えは?

■購入に“高いハードル” 賃貸?持ち家?

「マイホーム」を購入するか、それとも「賃貸」を選ぶのか。
都内で聞いてみると…

30代女性
「賃貸しか今のところ考えてないので。管理費・修繕費とか予期せぬ出費が持ち家の方が読みにくいんじゃないか」

20代男性
「東京は高すぎて買えないですね」

20代女性
「見合ったところに住むしかないって感じですね。給料を上げてほしい…」

給料は上がらない一方で、住宅価格は高騰。聞こえてきたのは「マイホーム購入」への高いハードルです。

そんな中、さらに追い打ちをかけるかもしれないのが…

大手銀行3行は11月の住宅ローン金利を改定。10年固定型の金利を0.03%~0.15%引き上げるなど、「固定金利」は上昇し始めているのです。さらに、日本では日銀の低金利政策を受け、7割の人が、定期的に金利が見直される「変動金利」で住宅ローンを組んでいるだけに、今後の金利上昇を不安視する声も上がり始めています。

50代男性
「今の状況から見て(金利が)突然ドンっと上がりそうで怖い」

週末、家族連れなどで賑わった住宅展示場。
 
こちらの女性は、戸建ての購入を検討しているといいます。
  
戸建て購入を検討する30代女性
「猫を飼い始めて、(今は)賃貸だけど傷とか音がドシドシするので、戸建ての方が自由に走らせられるしいいかなと」

購入には「変動金利」で住宅ローンを組むと言いますが、やはり、今後の金利上昇は気がかりだと言います。

戸建て購入を検討する30代女性
「変動なので、事前に『このくらいです』って言われた内容と当然変わってくるので。ギリギリで借りているので、もっと仕事頑張らないとって感じです」

■専門家「金利上昇への備え必要」

今後、変動金利は上がるのか。鍵を握る日銀の黒田総裁は…

日本銀行 黒田東彦総裁
「2023年、2024年でも物価上昇率が1%台半ばという見通しでありますので、今すぐ金利引き上げとか出口がくるというふうには考えていない」

今すぐ金利を引き上げることはないと発言。
ただ黒田総裁の任期は、来年4月に迫っていることから、次の総裁の判断次第だという見方も出てきています。

ニッセイ基礎研究所の福本氏は、海外のインフレの状況などを踏まえ、こう予測します。

ニッセイ基礎研究所 福本勇樹金融調査室長
「総裁が代わって、来年の後半ぐらいにもしかしたら(低金利政策の見直しが)が来るかもしれないと予想しています」

その上で福本氏は4000万円を借り、35年かけて変動金利で返済する場合、金利が0.5%上昇すると毎月の返済額がおよそ8000円、1%上昇すると1万6000円増えると試算。金利上昇への備えが必要だと話します。

ニッセイ基礎研究所 福本勇樹金融調査室長
「変動金利型についてはリスクがあるので、預貯金で貯めるとか、多少家計を見直していただいて、繰り上げ返済の原資となるような資金を貯めていただくためのバッファ(余裕)の準備を検討していただくのが良いのではないか」

■「アメリカの利上げに連動して日本の固定金利も上昇」

国山ハセンキャスター:
支払額を大きく左右する金利ですが、これまでの住宅ローンの金利の推移をみてみます。まず固定金利は上昇していまして、1.54%、そして10年固定で1.20%となっています。

小川彩佳キャスター:
この固定金利が上がっている背景には改めて何があるんでしょうか?

住宅ローン比較サービス「モゲチェック」取締役COO 塩澤崇さん:
固定金利は長期金利、これを踏まえて決定されます。この長期金利が、米国の利上げの影響を受けて上がってるんですね。なので日本の固定金利も上がっているというそういう状況です。

小川キャスター:
連動してということですね。今後もそうしましたら固定金利は上昇する可能性があるということでしょうか。

塩澤さん:
そうですね。私はあの上昇するというふうに考えております。まだまだアメリカの利上げが続きますので、日本の固定金利もそれに連動して、上昇する余地というのは十分あるかなと思いますね。

■“低い変動金利”は?「賃金が上がると金利が上がる可能性」

国山キャスター:
一方で、現在7割の人が利用している変動金利の推移ですが、こちらは下落傾向でして0.44%です。変動金利は日銀の政策金利によって決まります。現在、日銀の黒田総裁はマイナスになるよう金利を人為的に抑えているような状況ということですね。

小川キャスター:
現在住宅ローンは変動金利で借りている方の方が多いですか?

塩澤さん:
そうですね。多い銀行ですと8割9割くらいが変動金利という形ですね。

小川キャスター:
この変動金利が今後上がるかどうかは、日銀がどう判断するかにかかってきますけれども、これはどうご覧になっていますか?

塩澤さん:
このまま低金利がずっと続くわけではないですけれども、すぐに上がるとも思わな…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20221109-6050635)

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