白旗の少女 琉子

太平洋戦争末期の1945年4月、沖縄本島に米軍が上陸してきて、戦火は激しくなった。
幼い琉子は母と妹の千代と共に安全な南部へ避難することになった。しかし、その途中千代が砲弾に当り死んでしまう。また日本兵の中には食物を独占しようと避難民を虐待する者も出てきた。敵は米軍だけではなくなった。
やがて母も殺されてしまう。心優しい少女の琉子も人が変わったように生きるためのしたたかさを身につけていった。
そんな時、琉子は優しい少年通信員の幸多と出会うが、彼は日本兵の虐待を信じようとしなかった。
洞窟の中に日本兵と共に追い込まれた琉子と幸多。米軍は降伏を呼びかけるが、日本軍は玉砕を決意し、島民には自決を要求。しかし、先祖代々命を大切にしてきた島民は反発。
幸多は白旗を持って出ていくが、日本兵の銃が火を吹いた。
幸多の遺志を継ぎ、琉子が白旗を掲げて出ていくと、その後を島民達がついていった。

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