殺人容疑で逮捕の“養子”を直撃 資産家女性殺害事件(2022年8月25日)

去年7月、大阪・高槻市の住宅で資産家の高井直子さん(当時54)の遺体が見つかった事件で、養子の高井凜容疑者(28)が殺人などの疑いで、今月25日に再逮捕されました。

発見された時、直子さんは浴槽の中で倒れていました。死因は溺死とみられますが、両手首に、結束バンドで縛られたような痕が見つかっています。

高井容疑者は約1億円もの遺産を相続していたといいます。今回の逮捕は再逮捕で、早い段階から捜査線上に浮かんでいました。

高井凜容疑者(今年2月):「1個だけ言うと(保険金の)受取人が僕になっているのは知らなかった。警察の方から伝えられて。(Q.養子になった経緯は?)報道されている通り」

資産家だった直子さんには、1億5000万円の生命保険がかけられていました。警察によりますと、高井容疑者は受取人の名義を自分に変更して、保険金の請求もしていたといいます。

そして先月、高井容疑者は直子さんと養子縁組を結ぶための書類を偽造した疑いで逮捕されます。高井容疑者には妻がいて、養子縁組するには同意が必要でした。ところが高井容疑者は、妻になりすまして署名したといいます。

今回、殺人の疑いで再逮捕となった決め手は、防犯カメラの映像でした。映像が撮影されたのは、去年7月22日。直子さんが殺害されたとみられる当日です。帽子にマスク、そしてサングラスもかけていて、表情はうかがえません。警察はこの人物を、高井容疑者とみています。通りを何度も行ったり来たり。1時間で少なくとも5回、姿が確認できました。

そもそもなぜ2人は、養子縁組を組んだのでしょうか。警察によりますと、高井容疑者が保険外交員として働いていた時に、顧客だった直子さんと知り合ったといいます。そして去年2月、2人は養子縁組をして、その5カ月後に直子さんは亡くなりました。

直子さんの20年来の知人:「お付き合いしている人いるの?『ううんいない』って。ただ、お酒を飲む時に『私の話、最後まで付き合って聞いてくれる人いるのよ』って。(Q.養子縁組については?)まったく、これっぽっちも聞いていない。何でも話してもらっていた、本当に」

直子さんからは「財産はいとこに継がせたい」と打ち明けられたといいます。

20年来の知人:「『その子にあげるんよ』と何回も聞いていた。(Q.確実な意思があった?)何回も聞きました、それは」

親戚ですら養子縁組の話は知りませんでした。

高井直子さんの親戚:「知らない。全然知らなかった。独身で一人暮らしで、生命保険に入る必要ないもんね」

2人が一緒に暮らしていたという話は、聞こえてきません。

事件の捜査が続いていた今年2月ごろ、高井容疑者は東京・港区のタワーマンションで暮らし、高級車に乗るなど、派手な生活を送っていたということです。高井容疑者のSNSをのぞいてみると、高級車スポーツカー、ハイブランドのバッグ、肉と、優雅な生活を送っていたようです。

同じ会社で働いていた男性に話を聞くことができました。

高井凜容疑者の友人:「体力もあるし、コミュニケーション能力も高い。“商社マン”みたいなイメージが強い」

高井容疑者は別の会社に転職して、久しぶりに会うと印象ががらりと変わっていたといいます。

高井凜容疑者の友人:「車でランボルギーニを買っていたり、派手な生活をしているなと。2カ月前の6月中旬に会いました。『久しぶりに会って飲むの楽しいな』みたいなことを頻繁に言っていたので、ひっかかるというか違和感。少し挙動がおかしいなと」

ところがその後、また生活が一変したのか、高井容疑者は今年の夏前に神奈川・川崎市の低層マンションに引っ越してきたといいます。近隣住民によりますと、会えばあいさつをするなど隠れる素振りなどはなく、普通の暮らしぶりに見えたということです。

近所の人:「Tシャツに短パンで派手な様子ではなく、普通の人だなと思いました。(Q.ランボルギーニや高級外車を見たことは?)ないです」

警察によりますと、預金や関係者の証言などから、事件の直前まで金銭に困っていたとみられます。警察の調べに対し、高井容疑者は「黙秘します」と答えているといいます。

直子さんの高校時代の同級生:「信じられないし、めっちゃ嫌です。悔しいし、こんな終わり方ないと思います。友達としても許せないし、同じ女性としても許せない。1人で頑張ってきたのに」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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