萩生田氏 教団関連と知りながら訪問か「今は社会問題ない」 野党「一線越えた」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年8月19日)

 自民党の萩生田光一政調会長と生稲晃子参議院議員が、6月の参議院選挙公示直前に“旧統一教会”の施設を訪れていたことについて、それぞれが取材に応じました。

 萩生田氏は「旧統一教会の関連団体の会員が集まる場だと認識したうえで訪問した」と話しています。

■生稲氏が釈明…教団施設と「最近まで分からず」

 18日昼ごろ、カメラの前に姿を見せた渦中の生稲参議院議員。“旧統一教会”、現在の世界平和統一家庭連合との関りについて、初めて自らの口で説明しました。

 自民党・生稲晃子参議院議員:「“旧統一教会”の施設だっていうことが分かったのは、岸田総理総裁が『国会議員一人ひとりがきちっと調べる』と仰った時に、私も調べて頂きました。そしたら、それが分かったということで、ほんとにそれは最近のことでした」

 生稲氏が当時、経産大臣だった萩生田氏とともに、“旧統一教会”の施設を訪れたのは参院選公示直前の6月18日。訪問した理由については、こう説明しています。

 生稲晃子参議院議員:「私の演説を聞いていて下さった方のご依頼だったので。その施設でも、自分のいつも街頭演説でお話しさせて頂いていることをお話ししたと記憶しています」

 東京・八王子駅前での街頭演説後、聴衆から頼まれたため、急きょ教団の施設を訪問したといいます。

 生稲晃子参議院議員:「(Q.八王子の家庭教会?)それが私、全くその時は見てなかったので、分からなくて。暑かったので顔を直すこととか、自分が何をしゃべるのか、きちっと間違えないようにしゃべらないといけないとか。そういうことに必死で、何も見ずに。いつも、そんな感じの移動なものですから。その時も、全く見ていなかったんですね。だから知りませんでした」

 施設に入る際に看板などを見ていなかったため、教団の施設だとは知らなかったと釈明しました。

 生稲氏と教団の施設を訪れた萩生田氏が取材に応じ、訪問することを決めたのは自分だと話しました。

 自民党・萩生田光一政調会長:「生稲さん初めての選挙で、正直申し上げて、どういう活動をしていいか分からないなかで、現場での問い合わせがありましたので、お邪魔することは私が了解して行きました。名前はちょっと分からないんですけど、八王子の子安町にある施設でありまして。そこを生稲さんと訪問しました」

 参院選直前に八王子市にある“旧統一教会”の関連施設に、萩生田氏と生稲氏が訪れていたことが分かりました。

 八王子市子安町にあるのは、教団の「八王子家庭教会」。萩生田政調会長は「名前は分からない」と話しましたが、玄関横の壁には、“旧統一教会”の現在の名称である「世界平和統一家庭連合八王子家庭教会」と大きく記されています。

 八王子家庭教会は、どういう経緯で、生稲氏と萩生田氏に施設への訪問を求めたのでしょうか?

 関係者に話を聞きました。
 
 教団関係者:「(Q.萩生田議員のことに関して、お話を聞かせて頂ければと)本部広報の方にお願いします」「(Q.こちらでは対応して頂けないんですか?)はい。すみません」

■萩生田氏 教団関連と認識か…「あえて触れず」

 萩生田氏は、なぜ街頭での突然の申し出に応じる判断をしたのでしょうか?

 実は、萩生田氏と教団の関連団体「世界平和女性連合」は、少なくとも10年前から関係が続いていました。

 萩生田光一政調会長:「地元の支援者の中に、ボランティア活動を熱心にやっている皆さんがいらっしゃって。その方たちが(教団関連団体である)国連NGOの国際女性連合(世界平和女性連合)の会員の皆さんでした。そのご縁で、皆さま方とのお付き合いが始まりました。その関係者のご縁で今回、ご指摘の施設を訪問することになりました。その団体と統一教会の関係っていうのは、名称が非常に似ていますので、そういう思いはあったんですけれども、あえて触れなかったというのが正直なところです」

 「世界平和統一家庭連合」とよく似た名前の「世界平和女性連合」。旧統一教会関連の団体である可能性を認識しながらも、あいまいにしたまま続いた萩生田氏と教団関連団体との関係。

 萩生田光一政調会長:「生稲さん自身は、その施設のことや、どういう方が集まっているのかは、私は女性連合の皆さんがお集まりだという認識で行きましたけど、生稲さんは存じあげなかったと思います」

 萩生田政調会長の資金管理団体などが世界平和女性連合に対して、2012年から2017年にかけて、6回にわたり合わせて9万円を会費として支払っています。

 萩生田光一政調会長:「世界平和女性連合の皆さんの活動に、私も一定理解をし、応援をしていました。ボランティア支援のためのチャリティーパーティーがあるということで、そこに参加費という形で、お支払いをした。こういう経緯がございます」「(Q.信者から電話掛けやポスター貼りをしたとの証言もあるが…?)もしかしたら、ご支援頂いている方のなかに、そういう方がいらっしゃったということは否定できないかもしれませんが、私は分かりません」

 “旧統一教会”による“霊感商法”などの問題に関しては、次のように話しました。

 萩生田光一政調会長:「“旧統一教会”のかつての社会的な問題については、今そういうことはないという認識をしていたんですが。いまだ色んなことで苦しんでいる方々がいらっしゃる。このことには、少し思いが足りなかったと反省しております。ここは活動は一線を画してですね、そして政調会長ですから、宗教法人の在り方ですとか、こういったもの、政府でも動きがあると思いますので、連携しながらしっかり見守っていきたいと思います」「(Q.二度と関係は築かないということで?)はい、あの…適切な対応をしていきたいと思っています」

 教団との今後について「関係を断つ」とは明言せず、「適切に対応していく」と述べるにとどめました。

 こうした萩生田氏の説明について、野党側は次のように述べました。

 立憲民主党・山井和則衆議院議員:「(Q.説明を聞いていかがでしたか?)今は社会問題になっていないと思っていたということはびっくり仰天で。これだけ多くの被害者がいるのに、かつ萩生田さんは元文科大臣で宗教法人の担当者。萩生田さんたちがやられたことは、私は一線を越えているのではと思う。選挙のためには何をやってもいいということではありませんから」

■韓国で大規模な“抗議集会”「宗教弾圧を許すな」

 18日、“旧統一教会”の本部がある韓国では、韓国に住む日本人の女性信者らによる大規模な抗議集会が行われました。ソウルのど真ん中を何千人という人が歩いていきます。

 水色のサンバイザーをかぶり、手には「宗教弾圧を許すな」などと書かれたプラカードがあります。日本での“旧統一教会”の批判に抗議するため、3000人以上が集まったといいます。

 参加者に話を聞こうとしますが、誰も答えてくれません。

■名称変更問題を追及も…文化省「資料見つからず」

 広がり続ける“旧統一教会”を巡る問題。

 葉梨康弘法務大臣:「救いを求める声を吸い上げ、救済につなげるうえで極めて重要なものです」

 18日、政府は霊感商法の被害者を救済する仕組みづくりについて、検討を始めました。

 野党は、2015年に行われた“旧統一教会”の名称変更について、合同ヒアリングを開催。文化庁の担当者らに説明を求めました。

 立憲民主党・大串博志議員:「変更の認証がされた、その前に、色んな政治的駆け引きがあったのではという疑いがあるが、これはいまだに調査中?」

 文化庁担当者:「2015年当時の資料については、現在まだ確認を進めているところでございます」

 当時の下村博文文部科学大臣とのやりとりについては…。

 大串博志議員:「大臣のもとに2回説明に行った。その“大臣の応接録”はあるといわれていますよね。それは出ないんですか?」

 文化庁担当者:「資料は確かにありますが、応接録とか当時の報告資料については、今のところ確認を取っていない」

 大串博志議員:「確認が取れていないというのは、あるんだけど?」

 文化庁担当者:「見つけられていない」

 18日、野党は、臨時国会の速やかな召集を求める要求書を衆参両議長に提出しました。

 立憲民主党・馬淵澄夫国対委員長:「“旧統一教会”問題に関しましては連日、様々な政治家の関与が取り沙汰されています。これ以上逃げ回るのは、もういい加減にしてほしい。国会を開いて、早急なる説明、また関係する閣僚の説明が必要」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年8月19日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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