「そろそろ考え改める時期」濃厚接触者“7日間待機”は必要か?“働けない”医療従事者増加|TBS NEWS DIG

新型コロナの感染が再拡大する中、各地のイベントでは「中止」の決断が増えています。そんな中、沖縄では感染や濃厚接触で働けない医療従事者が1000人を超え、問題視されています。現在「濃厚接触者」の待機期間は7日間ですが、経済をまわすため短縮するべきなのでしょうか?

■京都・祇園祭は3年ぶり開催 対応苦慮のイベントも…

南波雅俊キャスター:
新規感染者数が増えるなか、全国で様々な影響が出ています。イベントは対応に苦慮しています。

京都・祇園祭の「山鉾巡行」は3年ぶりに実施されました。
祇園祭の中でも最大の見どころの一つとも言われ、宮小路を鉾が進んでいくもので、約14万人の人出がありました。見物客からは「長いこと見られなかったのでやっと見られて嬉しい」というような声もありました。

一方で、様々な全国の人気イベントが今年も中止という状況です。

東京の「阿佐ケ谷七夕まつり」は例年8月に開催され、5日間で80万人を集める非常に人気のお祭りですが、3年連続で中止。

兵庫「神戸ルミナリエ」は元々、阪神淡路大震災の犠牲者を悼み復興への願いを込めて始まった光の祭典で、12月に開催され、コロナ前はイベント期間で約350万人が集まるものでしたが、こちらも3年連続で中止ということになりました。

また、開催はされたものの、選手70人が不参加となったスポーツのイベントもあります。

7月17日に鳥取で行われた全日本トライアスロン皆生(かいけ)大会。国内で最初に行われたトライアスロンの大会とも言われてて、非常に伝統のある大会です。3年ぶりに開催することはできましたが、コロナの影響などもあり、選手が約70人、ボランティアが約100人、参加をキャンセルしたということです。

ただ、競技委員長の森下さんは「40年の歴史をもつ大会の火を消してはいけないと思い、対策を徹底して開催した。参加者からは沢山の感謝の声をいただいた」と話しています。感染対策としては、給水スポットや食べ物を食べられるスポットの数を減らし、これまでは手渡しで行っていたものをやめるなど、様々な対策を行ったそうです。

■“働けない”医療従事者増加「非常に危機感、これ以上増えれば…」

沖縄では10万人当たりの新規感染者数が全国で最も多くなっていて、感染拡大により、県内のコロナ対応の医療機関で感染や濃厚接触で働けない医療従事者が1186人(7月18日時点)にのぼり、過去最多となるなど影響が出ています。

現在、原則として、医療従事者の方々はPCR検査で陰性が証明されれば、濃厚接触者と認定されても待機しなくて良い状況ですが、病院の独自ルールだったり、お子さんが感染してしまって働けないという看護師の方などもいらっしゃるということで過去最多になっています。

沖縄県の担当者のコメント
「病床があっても医療従事者が不足し、受け入れができない病院もあり非常に危機感がある。特に(7月の)3連休の影響が出る20日以降、これ以上増えればきつい」

■濃厚接触者の「7日間待機」は必要?

社会を回していくという意味で「濃厚接触者」というのはいつも議題に上がります。今は医療従事者などを除いて、原則7日間、待機しなくてはいけない状況です。

神奈川県の黒岩知事は7月12日に「7日間待機することで社会経済活動をストップしかねない、非常に重大な問題」と話し、全国知事会でも緊急提言として「社会経済活動の維持・継続に支障が生じている。濃厚接触者に対する対応の在り方を含めた具体的対策を早期に提示すること」を国に求めました。

ホラン千秋キャスター:
濃厚接触者の方に関して、オミクロン株のBA.5を受けて待機期間を長くした方がいいのか、それとも短くした方がいいのか、肌感覚、現場で感じることを教えてください。

大阪大学医学部 忽那賢志教授:
やはりこれだけ感染者がたくさん増えている状況で、濃厚接触者になっていない人も接触歴不明の人も、すごく沢山陽性者が出ていますので。一般社会で働く方々で、濃厚接触者になったという方が、1週間仕事ができないというのはやはり社会にとって大きな影響があるだろうと思います。
ただ、濃厚接触者にしないという場合、例えば症状が出たらすぐに検査をしていただくとか、あるいは周りに広げないためにマスクを外す瞬間もできる限り少なくするという感染対策の配慮が必要だとは思いますが、一律、濃厚接触者として7日間隔離というのは、考えを改める時期に来ているのかなと思います。

一方で、医療従事者に関しては、例えば患者さんに広げてしまうと大きな影響があります。やはり患者さんは重症化しやすく、命に関わることがありますので、医療従事者あるいは高齢者施設で働く方の濃厚接触者の取り扱いについてはやはりまだ厳しく、今のような対応をしていかざるを得ないのかなと思います。

■行動制限?社会経済活動?忽那教授「一律の対応難しい」

井上貴博キャスター:
政府は経済を回すというメッセージを出す中で、ウイルスは厳格な取り扱いの2類相当のままで、濃厚接触者も隔離期間を続けると。(経済を回すという)メッセ…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20220719-6029953)

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