記録的な暑さに参っているのは人間だけではありません。野菜やニワトリが猛暑に襲われることで、すでに物価の高騰が続くなか、家計にも大きな影響が出そうです。
約2万4000羽のニワトリが飼育されている鶏舎。
気温は30度を超え、多くのニワトリは暑さのために喘いでいるようにも見えます。
昔の味たまご農場・田中亮社長:「これだけ暑いのが早いと、ちょっとどうなのかなと心配。販売もしづらくなるので、懸念はあります」
猛暑の影響はこんなところにも出ています。
昔の味たまご農場・田中亮社長:「涼しいとこういう大きい卵が取れて、夏になると小さいのが増えてきます。これだけ早く暑い日が続くと、もしかしたら例年より小玉が増えるかなと」
神奈川県相模原市にある養鶏場。連日の暑さのせいでニワトリが餌(えさ)を食べなくなり、すっかり卵が小さくなってしまったといいます。
割ってみても、黄身の大きさがだいぶ違うと話します。
28日正午ごろ、34度ほどの気温となった鶏舎をのぞくと、口を大きく開けて盛んに呼吸をしたり、できるだけ翼を広げて体温を下げようとするニワトリの姿がありました。
これは30度を超えると、よく見られる行動だといいます。
昔の味たまご農場・田中亮社長:「ニワトリは暑いと羽を広げて『ハァハァ』と口を広げて『ハァハァ』と」
3週間ほど前のニワトリを見ると、その違いは歴然です。
昔の味たまご農場・田中亮社長:「鶏舎の温度は36度を超えてくると死んでしまうニワトリが増えてくる」
卵が小さくなるうえに、卵を産むニワトリの数も減ってしまえば価格が高騰する懸念もあります。
昔の味たまご農場・田中亮社長:「売り上げには影響が出てきますね。単価が全然変わってきてしまいます」
また、“短い梅雨”の影響が出ているところもあります。
つくばさわやかファーム・塚本宏社長:「(根の部分が)腐っちゃってもうどうにもならない」
ネギ畑に広がっていたのは、軟腐病と呼ばれる野菜に発生する細菌性の病害です。
発病すると作物がやわらかくなり、異臭を放ちます。
つくばさわやかファーム・塚本宏社長:「(例年は)8月中旬から9月が一番腐る時期なので、ちょっと早い」「(Q.原因は雨が少なかったのもあると思う。あと暑さ。急な暑さ」
例年ではこの時期、ほぼ出ていない軟腐病ですが、現在、この畑ではネギ全体の5%がかかってしまったといいます。
さらに、本来ならば今はネギが水分を取って太る時期。
しかし、梅雨がすでに終わってしまったことでネギが大きくなる機会を失ってしまったといいます。
つくばさわやかファーム・塚本宏社長:「(Q.なぜ細くなっている?)暑さと雨の少なさが原因だと思う。これから雨が少ないと順調に出荷できないのが怖い。取れる量が少し減ってくると思うので価格も少し上がってしまうかも」
一方、夏に欠かせない家電にも“異変”が起こっていました。
トレジャーファクトリー広報・柳澤愛彩さん:「先週の土曜日で練馬店だけで数十台売れていて、通常は上や床にも(中古エアコン)があったが現状すべて売れてしまっている状態」
大手リサイクルショップ「トレジャーファクトリー」では、中古エアコンの売り上げが前年同月比、5月で30%増、6月はすでに40%を超えているといいます。
トレジャーファクトリー広報・柳澤愛彩さん:「上海のロックダウンや物価高があり、その影響で新品のものがなかなか在庫が確保できない状況で中古品に注目しているのではないか」
倉庫にずらりと並んだ中古のエアコン。
買い取られたものが新品のようにピカピカに生まれ変わっています。
トレジャーファクトリー物流センター・黒柳洋介さん:「今、現在は買い取りの数よりも出て行く方が多くて、買い取り自体は3月4月の引っ越しシーズンに多く仕入れて、今の時期に備えて多く集めていた状態でした」
しかし、今年は入って出ていく流れが非常に速いといいます。
トレジャーファクトリー物流センター・黒柳洋介さん:「今年に関しては暑くなるのが非常に早かったというのがあり、物価高の影響でお客様が中古の品物に対しての意識が高まっている」
需要が高まれば当然、値段は上がります。
販売店では懸念が高まっています。
トレジャーファクトリー広報・柳澤愛彩さん:「求める人が多ければ多いほど供給が少なくなる可能性があり、そうなると価格が上がっていく可能性がある。悩まれている人がいたら早めに今のうちに動くのがいいと思います」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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