【独自】パン“詰め放題”“アウトレット”人気で大行列 値上げ相次ぐ中・・・激安の理由(2022年6月22日)

 値上げが相次ぐなか、パンの詰め放題が人気です。通常の5分の1ほどで買える理由に迫りました。

■参加費450円 “裏技”もOK

 千葉県柏市のショッピングセンター。土曜日の午後、大行列ができていました。皆さんのお目当ては、お得すぎるパンです。

 山のように積まれたパンを1分間、詰め放題にできるのです。ルールは、とにかく袋に入っていればOK。参加費は450円です。

 毎週土曜日の午後3時からの恒例イベントです。コッペパンも、あんパンも、総菜パンも、さらには3斤の食パンまで・・・。

 ラストスパートを掛ける男性。実は、詰め放題が始まる直前、“裏ワザ”を用意していました。

 常連客:「この辺をちょっとね(伸ばす)。そうすれば、広がると思うから。親指でね、破けない程度にね」

 袋の口の部分を、親指を使って、慎重に伸ばしていたのです。その作戦のおかげか・・・。

 常連客:「たぶん、相当取れたと思います」

 この男性も詰め込んだパンは、担々麺がぎっしりと詰まった特製パン。詰め放題と侮るなかれ、その味は、麺がモチモチ!肉がゴロゴロと入っているので、食べ応えも満点です。

 詰め放題に意気込むあまり、思わぬハプニングもありました。

 初参加の客:「こうやって伸ばしていたらね、破けちゃった」

 常連の男性の“裏ワザ”を見よう見まねでやってみて、裏目に出てしまったのでしょうか。気を取り直して、挑戦します!

 華麗な手さばきで、お目当てのパンを次々と袋に詰めていきます。

 初参加の客:「23個!元を取りました」

 詰め放題のパンは、安いもので通常1個60円。8個詰められれば、元を取ることができます。

 そこ市 柏店・店員:「多い方だと、30個ほど入れる方もいらっしゃいます」

 そして、この日一番の“大ワザ”が出ます。

 そこ市 柏店・店員:「(袋の)上に乗れば、何でも大丈夫です」

 大量のパンを上腕で抱え込む女性。残り10秒のところで、ラストスパートを掛けます。

 出ました!必殺“あごロック”。あごの力を加減しながら、パンを絶妙に挟み込んでいます。

■8万個製造“余り捨てるより”

 それにしても、なぜここまで破格の値段で提供できるのでしょうか?

 小菅製パン株式会社・小菅大輔代表取締役:「生産ラインにおいて、“ロス”が必ず出るなかで、それを有効利用しているからというのが、一番分かりやすい」

 製造元のパン工場は、学校や病院などからの大量発注を請け負うことが多く、一日あたりのパンの製造数は、平均8万個に上るといいます。

 そのため、廃棄ロスをいかに減らすかが課題となっていました。

 小菅製パン株式会社・小菅大輔代表取締役:「(ロス分は)元々、捨てていて。ゴミ代がえらい高くなって、危機感もあったから。これでゴミ代がほぼ全部浮いた」

■具のコロッケ“パンの2倍”

 食料品の値上げが相次ぐなか、うれしい激安販売。東京都内でも、安売りパン店はないのでしょうか?

 そこ市 柏店・店員:「蒲田店でもあります」

 向かったのは、東京・大田区JR蒲田駅の構内にあるパン販売店です。

 客:「安くておいしいパンだから、つい来て買っちゃう」

 中でも人気なのが・・・。

 123CLUBHOUSE 蒲田店・宰務浩一店長:「名前は『ごく普通のコロッケパン』です」「(Q.パンはどこですか?)パンは、こっちじゃなくて、こっち。パンに挟まっているんじゃなくて、パンがしがみついている感じ」

 パンの3倍はあろうかという、特大のコロッケが挟まったパンが税込み291円です。

 123CLUBHOUSE 蒲田店・宰務浩一店長:「(Q.本当に安いですね?)そうなんですけど、実は、もっとお安い場所があるんですよ。千葉の流山なんですけど」

■破格“8割引き” 行列150人

 都内から車でおよそ1時間。柏と蒲田の店で売るパンを作る小菅製パンの工場です。

 お目当ては、通常価格の2割ほどで買えるという、パンのアウトレット販売。この日はなんと、150人以上が並んでいました。

 客:「所沢から。朝3時くらいとか(に起きた)。大量に入っているのと、食パン3斤くらいのやつが安く買える」「(Q.何時から並んでる?)(朝の)5時前くらい。横須賀のほうから(来た)」

 常連客の必須アイテムは、キャンプ用の椅子。中には、こんな人もいました。

 客:「皆さん、椅子とか持ってきちゃって、準備万端なんですけど。うっかり持ってこなかったので、とっさの判断です」

 腰を痛めないように、その時を待ちます。

 パンがぎっしりつまった大きな袋を、1、2、3、4、5つも!さらに、ケースいっぱいに積み上げます。この量で、お値段は「2650円」です。

 この男性もすごい量です!

 客:「1050円です。重たいですね。お安いですね」

 工場限定で売っているパン。なぜここまで破格なのでしょうか?

■“ワケあり商品”8割引き

 毎週土曜日に、工場で開催されるパンのアウトレット販売。その安さの理由は?

 小菅製パン株式会社・小菅大輔代表取締役:「例えば、これ。くっ付いて焼かれちゃっている。あとは大きさ。これだけ違うでしょ」

 規格外や試作品など、味は全く問題ないのに、商品としては販売できないものを、「ワケあり商品」として販売していたのです。

 この日は、およそ3000個のパンが売られました。思わず“爆買い”してしまう、工場直売の激安セール。社長の思いは?

 小菅製パン株式会社・小菅大輔代表取締役:「普通、利口な経営者は『ロスを出すな』と言うのでしょうけど。思いっきり作って、『ロスが出た場合は売るよ』って、『責任持って売るよ』って始めたのが、この売り方なので。だから、もうからないんですけどね」

(「グッド!モーニング」2022年6月22日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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