最新ニュース - じゃい 高額馬券当てて巨額追徴課税 国税に不服申し立て「競馬ファンの夢なくなる」
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競馬の払い戻しに対して税務署から巨額追徴課税を受けた、スポニチ本紙でG1予想をしているお笑いトリオ「インスタントジョンソン」じゃい(50)が16日までに、国税不服審判所に不服申し立てを行った。じゃいはスポニチ本紙取材に「このままでは競馬ファンの夢がなくなる。自分が声を上げることで一つの提言にしたい」と語った。
じゃいによると、税務署から追徴課税の知らせが来たのは今年3月。5年さかのぼって「年収の倍以上」の数千万円の追徴課税を受けた。じゃいの競馬スタイルは“穴狙い”。一昨年には6400万円の払い戻しを受けるなど超高額馬券も的中させてきたが、その“大穴”を当てるまでに多額の資金をつぎ込んだ外れ馬券が経費として認められなかった。課税の金額は明らかにはしていないが「例えば、1億円を使って1億5000万円当たったとすると、1億5000万円に対して税金がかかる。もうかった5000万円以上の税金を払うイメージ」という。「5年間でもうかった分より多い金額を徴収された。理不尽」と訴えた。
競馬は、一般的な馬券購入で得た利益は「一時所得」に分類される。一時所得は、年間50万円を超えれば確定申告が必要となる。
外れ馬券が経費に認められるかは、過去に最高裁まで争い、認められた事例がある。しかし、その判決を受けて国税庁は外れ馬券を経費として認めるには、コンピューターの自動購入ソフトを活用したり、継続的かつ網羅的に営利目的で馬券が購入されていることなどを法令解釈として通達している。
その解釈をもとにすると、じゃいの外れ馬券が経費に認められる可能性は低い。両親らに借金をして追徴課税分もすでに支払った。それでも不服申し立てを行った理由について「当たったら税金を取られてマイナスになるなら、競馬をやる人がいなくなる」と懸念。「正直、裁判はしたくないけど、自分が動くことで何か変われば。30年以上楽しませてもらっている競馬界を盛り上げたい」と話した。多額の借金を抱えた身。「馬券を買ってる場合か、との声もあるけれど、少額でやっていきたい」と、今後も競馬は続けていくという。
《加藤弁護士 制度の矛盾指摘も「勝てないと思っている」》じゃいの代理人の加藤博太郎弁護士は「勝てないと思っている」と、申し立てが認められる可能性は低いとした。その上で「もうかった以上の税金を払わないといけないのは制度としておかしい」と指摘した。今後は法解釈の改正や「宝くじのように特別措置で税金がかからないようにすべき」と提言。競馬界や政界などに法改正に向け働きかけていく意向とした。
◇じゃい(本名渡辺隆浩=わたなべ・たかひろ)1972年(昭47)3月20日生まれ、神奈川県出身の50歳。1997年、ゆうぞう、スギ。とお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成。ボケ役。
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