4日午後、衆参両院の本会議で総理大臣の指名選挙が行われ、岸田文雄氏が第100代の総理大臣に決まりました。
発表された閣僚名簿。20人のうち初入閣は13人に上りました。官房長官には松野博一氏。経済産業大臣に萩生田光一氏。麻生財務大臣の後任には鈴木俊一氏。総裁選で岸田氏と争った野田聖子氏は、少子化担当大臣に起用されました。
野田少子化担当大臣:「(Q.総理からはどういった言葉が?)私がずっと取り組んできたものばかりのなので『120%実力を発揮してほしい』『答えを出してほしい』ということでした」
岸田カラーが打ち出されたのは、若手の3回生議員3人の登用です。デジタル大臣には牧島かれん氏。目玉として新設され、中国を念頭に置いた経済安全保障担当大臣には、小林鷹之氏が起用されました。小林氏は甘利幹事長とも関係が近く、経済安全保障を議論する党の会議で、トップの甘利氏を事務局長として支えてきました。
小林経済安保担当大臣:「担務は経済安全保障と科学技術と宇宙ということで、甘利幹事長が座長だった新国際秩序創造戦略本部で事務局長としてやっていた経験を生かし、全力で頑張ってもらいたいと」
河野氏の後任となるワクチン担当大臣には、堀内詔子氏が起用されました。
堀内ワクチン担当大臣:「3回生でございましたので、なんていいますか、驚いたというか。本当にまだ3回生でございますので、浅学非才の身ですので大変驚き、緊張。国民の皆様方、ご希望の方は一人残らず接種が進むように努めてまいりたい」
また、自民党の人事でも、最高意思決定機関の総務会トップに3回生、福田達夫氏を抜てきしました。福田氏は総裁選で、派閥の意向によらない自由な投票を求めるなど党改革を訴えていました。
大越健介キャスター:「(歴代総務会長の)顔ぶれを見てひるんだ?」
福田総務会長:「それはもう、任命を受けた時からひるみっぱなし。ただ、同じ昭和世代であるから、先輩・上司から言われたら『はい』か『イエス』か『喜んで』まず受けるしかない」
大越健介キャスター:「新しい形の総務会長としてやるべきことは?」
福田総務会長:「実は改めてということはない。やってみないと分からないので。雰囲気を肌で吸収しながら、くみ上げていこうと思う」
大越健介キャスター:「世界にどういう日本を残すのか、大きな議論が足りなかったが?」
福田総務会長:「我々は大きな時代の転換点にいる。そのなかで日本は、どういう立ち位置か。コロナ対策と一緒に議論しなければいけなかった。議論がしきれなかったこともある。政策の議論ではなく、政治をどう考えるか、考えた政治をいかに実現するか。2つの議論がもう少し議論されるべきだった」
岸田政権のブレーンとなるのは、官房副長官に当選4回で抜ってきされた木原誠二氏です。
大越健介キャスター:「将来に向けた政治の役割、子や孫の世代に伝えるべき日本の姿を、どんなふうに盛り込みたい?」
木原官房副長官:「やっぱりまず、コロナに我々は打ち勝つ。コロナに打ち勝った後、経済をできる限り通常に戻していく。だけど、元の経済になるのかというと、そうじゃない。新しいポストコロナの経済社会を作っていきたい」
大越キャスターの目に留まったのは部屋の片隅に置かれたホワイトボードです。
大越健介キャスター:「政策の議論の跡ですね。日本的な絆、ヨーロッパ的でないものとありますが、この目指すイメージは?」
木原官房副長官:「ヨーロッパはロックダウンをやりました。でも日本はロックダウンをしなくても、皆が地域の中で協力し、話し合い、それぞれ努力して頂いた。日本的な良い意味での絆・協力、こういったものを大切にしていきたい」
岸田新総理は、今の臨時国会の会期末の今月14日に衆議院を解散し、19日公示、31日投開票の日程で選挙を行う考えを表明しました。
投開票日として有力視されていたのは来月7日。日程が早まったことについて、野党からは批判の声が上がっています。
大越健介キャスター:「31日に選挙というニュースが駆けめぐった。この日程について、どう受け止める?」
立憲民主党・泉政調会長:「解散(総選挙)が1週間短くなるというのは、事実上、予算委員会をやらないということが突きつけられた。非常に強権的で、論戦をする姿勢はみられない」
共産党・志位委員長:「私たちは代表質問だけでなく、一問一答の予算委員会を開いて、コロナ対応、日本の進むべき進路を徹底的に明らかにして、国民の審判を仰ぐべきだ」
れいわ新選組・山本代表「消費税を減税し、積極的な財政を行っていく、そういった政権を作るためには、岸田政権には最短で終わって頂くことを、選挙で状況的に作り上げなくてはならない」
日本維新の会は、岸田内閣に対して、改革の実現を求めました。
日本維新の会・馬場幹事長:「ほとんどの閣僚が入れ替わったから、前例・慣例にとらわれることのない、最終的には改革内閣と言われるようにやって頂きたい」
国民民主党は、コロナ対策をめぐって、閣僚の大幅な入れ替えに疑問を呈しました。
国民民主党・玉木代表:「第6波に対する備えを万全にしないといけないなかで、コロナ対策担当の大臣が総入れ替えになり、率直に懸念を感じる」
始動した岸田新内閣。衆議院選挙の投開票日が今月31日となったことで、今月末にイタリアで開催されるG20首脳会議は、現地に行かず、リモートでの参加となる見通しです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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