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「11日(金)の為替相場」
(1):英鉱工業 予想を上回る
英7月鉱工業生産は前月比+5.2%と、6月(+9.3%)から減速したものの、予想(+4.1%)を上回る伸びとなった。英7月貿易収支は86.35億ポンドの赤字で、赤字額は予想(69.00億ポンド)を上回った。
(2):英 FTAなしEU離脱懸念 ポンドの上値重い
週末を控え、ショートカバーの動きも見られたが、英国が自由貿易協定(FTA)なしに欧州連合(EU)から離脱するリスクが意識されてポンドの上値は重かった。なお、英首相報道官はこの日、「EUとは引き続き誠実に交渉を続ける。合意に達することを信じている」「産業界は合意してもしなくても、EUの単一市場と関税同盟から離脱することに準備するべきだ」などとする英政府の見解を発表した。
(3):英CPI 予想を上回る
米7月消費者物価指数は前月比+0.4%、前年比+1.3%と予想(+0.3%、+1.2%)を上回る伸びとなった。また、食品とエネルギーを除いたコア指数も前年比+1.7%と予想(+1.6%)を上回った
(4):米株一時下落もプラス圏へ 豪ドル下げ渋り
米議会による追加経済対策の合意が見通せない中、米国株が下げに転じると、リスク回避の豪ドル売り・円買いが強まった。ただ、その後は週末を前に米国株に買い戻しが入り、NYダウ平均はプラス圏を回復。豪ドル/円も下げ渋った。
「ドル/円の見通し:小幅な値動き継続」
11日のドル/円は終値ベースでほぼ横這い。106.06-106.26円前後のレンジで推移し、小動きだった前日より値幅はさらに小さかった。今週は、16日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、17日に日銀金融政策決定会合の政策発表が行われる。日米の中銀イベントを控え、ドル/円は本日も小幅な値動きが続きそうだ。
なお、本日は自民党総裁選挙が行われるが、菅官房長官の勝利が確実視されており、市場への影響は限られそうだ。ドル/円は、突発的な報道などがなければ、105.60円台のサポート(日足一目均衡表の雲下限)もしくは106.50円台のレジスタンス(9月高値)をブレイクするのは難しいだろう。
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