来月6日を期限としていた緊急事態宣言をめぐり、安倍総理は30日、「ある程度の持久戦は覚悟しなければならない」と述べ、延長する意向を表明しました。政府高官によりますと、延長は5月末までで、引き続き、全国を対象地域とする方向で検討されています。

緊急事態宣言が全国に拡大されてから30日で2週間。何とか踏みとどまっている人たちは、期間の延長について、どう受け止めているのでしょうか。
東京都中野区にあるフランス料理店・ネオビストロMURAでは、緊急事態宣言以降、営業時間を短縮し、テイクアウトも始めました。
大村俊亮代表:「売り上げが同じような形で90%減ということが、また1カ月増えると、国に新しい支援をしてほしいとか、家賃の補助の施策はどうなんだっていう怒りは、正直、出てきてしまうんですけど、スピードをもって対応してほしい」

東京都葛飾区にある老舗の写真館・尾崎堂は8日から休業しています。毎年春は、入園や入学の記念撮影で忙しいのですが、今年は、ほとんど稼働していません。
瀬尾純子さん:「延長されるニュースを見て、店頭の張り紙を書き直さないといけない。解除されるまで当面の間、臨時休業します。(解除されても)お祝いする気分にならないのではという懸念がある」

◆各知事の反応
東京都・小池知事:「しっかりと延長していただいて、感染の拡大ということを、まず止める。そのうえで、どのようにして減らしていくのか。すでに120人近く亡くなられているので、その死を無駄にしないようにしたい」
大阪府・吉村知事:「この1カ月間、緊急事態宣言の効果は果たしてどうだったのか、その総括もしなくてはいけないし、きちっと、その先の方向性を明確に示すことなく、『思った効果が出ませんでした』で延長というのは、僕はちょっと違うのではないかなと思う」
愛知県・大村知事:「5月6日で一気に収束すれば別だけど、そうでなければ、引き続き、安全を見てということになっていくのではないか」
北海道・鈴木知事:「(北海道の)179の市町村がすべて一丸となって、この都市封鎖相当の行動自粛を徹底して、このゴールデンウィーク中にやる。それをやらないと、感染は全道に拡大していく。なんとかこの危機的状況を乗り越えていきたい」

◆緊急事態宣言から2週間近く経った今も感染者がまだ確認されていない岩手県から岩手朝日テレビ・市橋里音奈アナウンサーが報告。

岩手では感染が確認されていませんが、多くの飲食店が営業の自粛を続けています。いつ感染者が出るかわからないという緊張感があるといいます。盛岡市の駅前通りのあたりのお店の家賃は高く、家賃支払いに頭を抱えているという方も多くいました。緊急事態宣言の長期化が続けば、「このギリギリの状態が保てるかどうかがわからない」という悲痛の声も聞こえています。感染者未確認の地域で、感染者を出すわけにはいかないというプレッシャーがあり、「今はやむを得ない」と事業者の方も話していました。

◆ “第2波”に見舞われている北海道から北海道テレビ・菊地友弘アナウンサーが報告。

第2波の特徴として、医療機関や高齢者施設でのクラスターが発生して、その規模が大きくなっていること、感染経路がわからない市中感染が、特に札幌市で広がっていることが挙げられます。ただ、北海道は、これまでにも独自で緊急事態宣言を出して外出の自粛を呼び掛けたりするなど、感染防止に努めてきましたが、それでも第2波の感染拡大を止められていないというのが現状です。日々の感染者の数字を見たり、閑散とした街の様子を見たりすると、「これでも、まだ足りないのか」と残念な気持ちとともに一種の緊張感というか、切迫感が高まっています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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