教職員のストライキが起き、ずさんな学校運営が次々と明らかになっている和歌山の高校に新たな問題です。教職員の年金のための掛け金を13カ月以上滞納していることが分かりました。
■教師激怒・・・「私学共済」滞納
「教職員への給与支払い遅延」「寮のガス料金滞納」「朝食が菓子パン1個」など、学校運営に関わる資金難が疑われているのが、私立・和歌山南陵高校です。
小野和利理事長は、23日に新たな理事長が現れるとして、退任の意向を示していましたが、そうした人物は一切現れませんでした。
さらに、新たなトラブルが起きました。
独自に入手したのは、27日に小野理事長から教職員に向けた「ご連絡」と題する文書です。
学校法人南陵学園・小野和利理事長:「皆様の元に、書面が昨日発送されました。掛け金等の滞納月数が累積して13カ月以上に達したことを理由に、滞納に対する措置を実施することになった旨の記載があります」
教職員の年金給付や、万が一の病気に備えるための「私学共済」。教職員は加入することが義務付けられ、毎月の給与などから天引きされていたはずでした。
和歌山南陵高校関係者:「ずっと13カ月払ってないのにもかかわらず、ずっと(給与から)引かれていたんですね。学校では、ありえないですよね。生活への不安は、無いと言ったらうそになる」
小野理事長のこの文書を受け取った教職員の中には、激怒し、その場で破り捨てた人もいたそうです。
仮に、この金が私的に利用されていた場合は、刑事罰に問われる可能性もあります。
みずほ中央法律事務所・三平聡史弁護士:「特定の理事が個人的に金を使ったと、納めるべき金があるにもかかわらず、使ってしまった部分で、(業務上)横領罪が成立」
■理事長は「しばらく待って」
なぜ、私学共済金を滞納しているのか。29日、小野理事長を直撃しました。
小野和利理事長:「(Q.すみません、テレビ朝日ですが・・・)そういうことだったら、余計しないよ。警察呼ぶよ」「(Q.保護者や生徒へは、どういう思いですか?)・・・」「警察連絡したからね」
取材には応じず、そのまま家の中へ。滞納した掛金について、文書ではこう記していました。
小野和利理事長:「5月末までに事業承継先からの寄付が行われ、速やかに掛け金の滞納分の支払いを行うことと致しますので、今しばらくお待ち下さいますように、お願い申し上げます」
小野理事長は再三、別の法人から新たな理事長が就任することを示唆していますが、学校法人がある静岡県は「承知していない」としています。
和歌山南陵高校関係者:「元々、この学校はそういう学校だったので、感覚が麻痺して、腹が立たなくなった。これの被害者は、生徒や保護者ですよね。そっちのほうが、怒りは大きい」
(「グッド!モーニング」2022年5月30日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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