ウクライナ情勢です。南東部マリウポリの製鉄所から民間人が退避した直後、ロシア軍が攻撃を再開したとウクライナ側が明らかにしました。一方、ロシア軍トップが激戦の続く東部ドンバス地方を自ら訪れていたことが分かりました。
国連の支援などを受け、1日、マリウポリの製鉄所から逃れた民間人およそ100人は翌日、南部・ザポリージャに到着しました。
民間人の退避は2日目も続く見通しでしたが、ウクライナ軍の関係者によると、1日目の退避終了直後、ロシア軍は攻撃を再開したということです。製鉄所を拠点に応戦を続ける軍事組織、アゾフ連隊は。
アゾフ連隊 副司令官
「(製鉄所内には)20人の子どもや女性、老人を含む数百人の大人が取り残されている」
また、ロシア軍は東部のドンバス地方で攻勢を強めていますが、アメリカ国防総省高官はロシア軍の制服組トップのゲラシモフ参謀総長が、先週の数日間、現地を訪れていたことを明らかにしました。
軍トップの激戦地の訪問は異例とみられ、国防総省高官はその意図について「ドンバス地方で何が起こっているのか、自分自身で確かめようとした可能性がある」としています。
戦況をめぐっては、北東部の都市ハルキウでも激しい戦闘が続いていますが、ここ2日間のウクライナ側の抵抗により、ロシア軍は市から40キロ離れた地点に押し戻されたということです。
一方、ロシアの独立系世論調査機関「レバダセンター」は、ウクライナ侵攻を「支持する」と答えた人が74%と、前の月に比べ7ポイント減ったと発表しました。「支持しない」人は19%と、5ポイント増加しています。
「軍事作戦」が「順調に進んでいると思わない」と答えた人は17%で、理由については「民間人や子どもが犠牲になっている」などとされ侵攻の長期化が国民の意識に変化を及ぼしている可能性があります。
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