24時間体制「いのちの電話」、コロナで“切迫”の相談急増【Nスタ】

自殺者の数が11年ぶりに増加する中、新型コロナの影響で追い詰められる人の相談が、「いのちの電話」に急増しています。24時間体制で、切迫した電話に対応する現場を取材しました。

 「どうして死にたいのか教えてくれる?死んでしまったら私は悲しい」(「東京いのちの電話」の相談員)

 午前0時を回っても鳴り止まない電話。「東京いのちの電話」の相談員たちは、24時間、人々の“SOS”に耳を傾けています。

 「(子どもが)コロナで学校だってどうなっているか(心配だよね)。(緊急事態宣言が)また1か月延びちゃったし」(「東京いのちの電話」の相談員)

 年に2万件以上受ける相談のなかで、増え続けているのがコロナに関連した悩みです。

 「“自分(かけ手)は陽性”。“コロナへの不安(がある)”」(女性相談者)

 先月、ある女性からの相談を書き取ったメモ。家族がコロナで急死し、自らも陽性と診断されましたが、入院することはできず子供と一緒に自宅療養を余儀なくされていました。

 「“こんな状況で(家族に)迷惑をかけたくない。死んでしまいたい”」(女性相談者)

 女性は、家庭内感染への不安を泣きながら訴えたといいます。相談員は気持ちを落ち着かせ、都のコロナ相談窓口に連絡するよう伝えました。

 「4月の中旬ごろは相談の半分以上がコロナに関わるもの。内容もより深刻に具体的になってきた。(仕事を)クビになってしまった。夫の在宅勤務でDVが激しくなった。10月、11月には『死にたい』という電話がかなり多くなって」(「東京いのちの電話」 郡山直事務局長)

 厚労省によりますと、去年1年間に自殺した人の数はリーマンショック以来、11年ぶりに増加に転じ、2万人を超えています。

 一方、泊まり込みで相談に当たる「いのちの電話」の現場にも、新型コロナの影響が出ています。

 「こういう寝具を共有せざるを得ない。衛生管理上好ましくないということで」(「東京いのちの電話」 郡山直事務局長)

 仮眠の際に使う寝具や空気清浄機などが新たに必要となりましたが、そもそもボランティアで成り立っている現場に資金的な余裕はありません。一時的に深夜の対応をやめざるを得ませんでしたが、資金援助を得て再開しました。

 「いのちの電話」の24時間体制の維持に一役買ったのは、元検察官が設立した財団。一般の人から寄付を集め、コロナ禍で活動するボランティアなどを支援しています。

 「助け合いが一番の基本の形。どう工夫して、コロナに対策を打ち出していくか、これが知恵の出しどころ」(「さわやか福祉財団」 堀田力会長)

 助けを求める人に、夜を徹して寄り添う相談員。そして、その活動を支える団体。コロナ禍で欠かせない“助け合い”の輪が広がりつつあります。

(Nスタ 2021年2月11日放送)
#いのちの電話 #相談 #新型コロナウイルス

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