新型コロナウイルスで日本経済が低迷する中、急成長しているのが、飲食店の宅配代行サービス。
本業の合間に、副業として配達員の仕事をする人が増える中、この仕事で人生を救われたという20代の配達員を取材した。
自らの過去を、「家もなくて、お金もない状態だったので、働けない人になっていたかもしれない」と振り返るのは、宅配代行サービス「ウーバーイーツ」の配達員・神田遥香さん(23)。
梅雨、真っただ中のお昼どき、神田さんは、新横浜駅から10km圏内のお宅2軒にランチを配達。
気になる報酬は。
配達員・神田遥香さん「2件であわせて、1,052円になりました」
配達員のスマホには、配達で受け取る報酬が表示される。
新型コロナ以降、専業主婦や会社員など、副業として配達員を始める人が増える中、神田さんは、これを本業にして週におよそ160件の配達をこなしている。
配達員・神田さん「(体力的にきつい?)全然。お昼休みも2時間とって、1時間で3件、時給2,000円目指してやっています」
そういう神田さんのお気に入りは、たくさんのシールが貼られた配達専用のバッグ。
さらに、新型コロナ対策用グッズも。
配達員・神田さん「お客さまと現金の受け渡しをするときの受け皿です」
滑りにくいゴム素材で、釣り銭などを直接受け渡すことがなくなった。
配達員・神田さん「(モットーは?)時間に早く配達しないと。お客さまが待っているので。安全は第一ですけど。だからこそ、早いルートで行けるように心がけています」
神田さんは、この仕事を始めておよそ5カ月。
月にどのぐらい稼いでいるのか。
配達員・神田さん「月40万円前後でやっています。(副業として)土日だけやっている人でも、週5万円くらいだと思います」
中学卒業後、高校には進学しなかった神田さん。
彼女のSNSには、「ギャンブルに溺れて、家なし金なしの本当にろくでもない毎日で、夢も希望もない社会不適合者」と投稿されていた。
そんなすさんだ生活に見かねたのか、友達が勧めたのが、宅配サービスの配達員だった。
学歴や特別な技術を必要とせず、頑張った分、報酬を得られるこの仕事とめぐり合った神田さん。
彼女の人生のリセットだった。
配達員・神田さん「とても人生変わりました」
新型コロナにより、日常の生活が変わった昨今。
自らの人生が変わった神田さんは、夢を乗せて、きょうもスクーターを走らせている。
(2020/07/18)
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