物価高騰など、日本経済に悪影響を与える「悪い円安」が続く中、日本銀行は28日、大規模な金融緩和策を維持することを決めました。これを受け、1ドル=130円台まで円安が進みました。
記者
「外国為替市場一時20年ぶりとなります、130円台をつけています」
28日の外国為替市場「悪い円安」が一層加速しました。わずか数時間で2円近く円安が進み、20年ぶりに1ドル=130円台をつけました。そのわけは日銀の頑なな態度でした。
日本銀行 黒田東彦総裁
「粘り強く金融緩和を続けることによって経済の回復を助けると、支援するということが最も重要であると考えている」
日銀は28日までの会合で、現在の大規模な金融緩和策を維持することを賛成多数で決定。長期金利を低いままに抑えようとする「指し値オペ」を毎営業日、実施することも決めました。
利上げに向かうアメリカと対照的に、金利を抑えようとする日銀の姿勢で円を売る動きが進んだわけですが、黒田総裁は・・・
日本銀行 黒田東彦総裁
「現状全体として、円安がプラスという評価を変えたわけではない」
「日銀が金利の抑制に拘れば円安が進むだけだ」こうした批判がある中で日銀の黒田総裁が、金利の抑制に固執するのには致し方ない事情があります。
景気が回復して利上げを決めたアメリカと違って、日本は長引くコロナ禍やウクライナ情勢によって経済成長も低迷を続け、賃金も伸びていません。日銀が当初描いた、金融緩和によって企業収益がアップし、賃金も物価も上がるという好循環のシナリオは絵に描いた餅のままです。
来年4月に任期を迎える黒田総裁は、今後も出口の見えない中で9年間にもおよぶ大規模金融緩和のツケをため込んだまま、厳しい舵取りを強いられそうです。
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