28日午後、外国為替市場で円安が急速に進み、1ドル=130円を突破しました。日本銀行が今の大規模な金融緩和を続ける姿勢を強く示したためで、この2か月で15円ほど進んだ円安の影響が、輸入品などに出始めています。
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28日午後、円相場が一気に動きました。外国為替市場で円が20年ぶりに1ドル=130円を突破。その理由が、28日に開かれた日銀の金融政策決定会合です。
日銀が、今の大規模な金融緩和策の維持を決め、低金利政策を続ける姿勢を強調。この日銀の姿勢を受け、投資家が円を売ってドルを買う動きが強まり、円相場が一気に円安に動いたのです。
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円安の影響を受けるものの一つが輸入品です。日本に輸入されるワインの売り上げは、コロナで一時落ち込みました。東京・四ッ谷にあるワインバル「マルゴ四谷」では、家飲み需要の拡大や飲食店の営業制限が緩和されたことで、少しずつ売り上げが戻ってきていたといいます。
しかし、急速に進む円安に――
MARUGO四谷・ビバレッジマネージャー 名塚誉朗さん
「コロナの影響もあり、ワインの値段が非常に値上がってしまい、さらに円安っていうのも重なって、ちょっとこの後ワインの値段がどんどん上がっていくかなというのが心配」
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心配の声が上がる中、対策を始めた企業もあります。大手ピザチェーンの「ドミノ・ピザ」が始めたのは、「北海道産3種のチーズ&濃厚クリームソースのピザ」や、「鹿児島県産炭火焼黒豚と千葉県産菜の花のピザ」など、円安をきっかけの一つとして、国内の旬の食材をメーンにした「輸入」に頼る割合を減らしたピザの発売です。
ドミノ・ピザ ジャパン 執行役員兼営業部長 柿内宏之さん
「やはりこういった為替の関係であったり、高騰という部分に関しては、やはり日本のもう一度、食材を見直していこうと」
円安などの状況を踏まえ、国産にシフトすることで、リスクを回避しようとしていました。
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そして、今後の円安に影響を与えるとして、注目されていた日銀の政策。28日午後に会見を開いた日銀の黒田総裁は、「経済を下支えし、基調的な物価上昇率を引き上げていく観点から、現在の強力な金融緩和を粘り強く続けることが適当。金融緩和を続けることで、経済の回復を助ける、支援するのが最も重要」と、今の経済政策を維持することが、経済回復のために重要だと何度も強調しました。
黒田総裁のこうした姿勢に、政府関係者からは「黒田総裁はかたくなだ」などと、批判の声も上がっています。
給料が上がらず物価だけが上昇する「悪い円安」にならないように、政府と日銀が一体となった政策が求められます。
(2022年4月28日放送「news every.」より)
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