ロシア軍が掌握を宣言したウクライナのヘルソンでは、抗議活動をする市民らに催涙弾などが打ち込まれました。プーチン大統領は支援する国への揺さぶりも強めていて、他国が戦略的脅威を与えようとした場合は核兵器の使用も選択肢にあると示唆しました。
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「へルソンはウクライナだ!」
27日、ウクライナ南部のヘルソンでは、ロシア側がヘルソン州全域の完全掌握を宣言し、市長を一方的に解任したことへの抗議活動が行われていました。
すると、爆発音と共に煙が上がり人々が次々に避難します。ロシア軍が、抗議活動をする市民らに対し催涙弾などを使用したのです。力による支配で、街のロシア化が進められています。
北東部ハルキウでは27日、ミサイル攻撃があり、少なくとも1人が死亡したということです。
ハルキウの住民
「暗闇になると、すごく怖い。夜になると、言葉にならない気持ちになります」
ロシア軍の包囲が続く南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所からは、悲痛な声が上がっています。
ウクライナ 部隊の司令官
「包囲されてから62日間戦っている。私たちの連合部隊では、600人以上の重軽傷の負傷者がいて、治療が必要だ。ここでは、治療に必要な設備も薬も医者もいない」
司令官は、地下にはいまも数百人の民間人がいるものの、水や食料などが不足していて、避難を支援してほしいと訴えました。
プーチン大統領は「マリウポリでは戦闘は止まっている」と語っていましたが、アメリカのシンクタンクによると、製鉄所ではロシア軍による激しい砲撃など攻撃が続いているということです。
また、ロシア国防省は、南部ザポリージャにある格納庫を破壊したと発表しました。「欧米諸国が軍事支援した武器や弾薬が大量に保管されていた」と説明しています。
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ロシアは、ウクライナへの軍事支援を強化する欧米への反発を強めています。
ロシア プーチン大統領
「(ロシアに対して)戦術的脅威を作り出すなら、素早い対応措置をとる」
プーチン大統領は27日、「あらゆる手段はそろっている」と核兵器の使用も選択肢にあることを示唆し、欧米諸国をけん制しました。また、ロシア外務省は、モスクワに駐在する日本大使館の外交官ら8人の追放も発表しました。
さらに、揺さぶりは、ウクライナの隣国ポーランドなどにも行われています。
ロシアの国営ガス会社は、ポーランドとブルガリアへの天然ガスの供給を完全に停止したと発表しました。
ポーランドの国民
「ロシアの振る舞いは、成熟していない子どものようだ」
「ガス料金は上がるかもしれないが、ひどい値上がりにはならないと思う」
28日には、ウクライナのキーウで、ゼレンスキー大統領と国連のグテーレス事務総長の会談が予定されています。
(2022年4月28日放送「news every.」より)
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