尼崎市の職員が市の公共工事の入札をめぐり、地元の業者に便宜を図った見返りに現金などを受け取ったとして、収賄の疑いで逮捕されました。
尼崎市では、先月にも別の職員がこの業者から高級ブランドの財布を受け取ったとして、逮捕されています。
逮捕されたのは、尼崎市公営企業局、水道建設課の技術職員、谷綛(たにかせ)響容疑者(33)です。
警察によりますと谷綛職員は、市が発注した水道工事の入札をめぐり、公表されていない設計金額を市内の建設会社「村上組」の社長らに教えた見返りに、去年10月、大阪市内の飲食店で、現金30万円と11万円相当のブランド物の財布2個を受け取った収賄の疑いが持たれています。
警察の調べに対して、容疑を認め、「飲食の接待を複数回受けた」という趣旨の説明をしているということです。
尼崎市では、谷綛職員と同じ課に勤務する技術職員、東寛則被告(26)が「村上組」の社長らに対し、市が発注した公共工事をめぐり、便宜を図った見返りに高級ブランドの財布2個を受け取ったとして、先月、逮捕され、その後、加重収賄などの罪で起訴されています。
【尼崎市 職員逮捕で謝罪】
尼崎市の有川康裕 公営企業管理者は、14日午後6時から会見を開き、「職員の逮捕でご迷惑をおかけして、大変申し訳ありませんでした。職員が立て続けに逮捕されてしまい、市民の信頼を裏切ることになり、深くおわびしたい。事実関係の究明に努め、関係者を厳正に対処する」と謝罪しました。
市によりますと、14日逮捕された水道建設課の谷綛職員は、先月、同じ課の東職員が逮捕されたあと、市の聞き取りを行う対象になっていなかったということです。
市では今後、水道建設課を含む公営企業局の職員全員に対して調査を行うほか、法令順守の研修を実施するなど再発防止に向けた取り組みを進めることにしています。
powered by Auto Youtube Summarize