「悪い円安」でステーキチェーンは悲鳴 輸入牛肉高騰…円安続けば利益の確保難しく 「値上げも視野に」

日本の通貨、円の下落に歯止めがかからず、午後の円相場は、一時1ドル=126円となり、13日に続き、およそ20年ぶりの円安ドル高水準となりました。

3月中旬までは1ドル115円前後で推移していましたが、この1カ月の間で10円以上円安が進みました。

鈴木財務大臣は、「輸入品等が高騰しているが、それに応じて価格に十分転嫁できないとか、買う方でも賃金がそれを補うようなところに伸びていない環境で、『悪い円安』ということが言えるのではないか」と話しています。

家計の負担は増すばかりです。

大阪市阿倍野区のスーパー、フレッシュマーケットアオイでは、ニュージーランド産のゴールドキウイが1玉200円と、通常の1.5倍ほどの値段になっていました。

内田寿仁社長によると、外国産の輸入食品の値上げが4月に入って顕著だといいます。

売り場には客に向けて、「輸入フルーツ相場が高騰しています」という張り紙も。

このスーパーでは、4月に入ってからキウイやグレープフルーツ、アボカドの価格がそれまでのおよそ1.5倍に。アメリカ産の牛肉も、およそ1.3倍に値上がりしています。

【買い物客】
「確実に響いてますね、生活に。いつも買ってるものがなんでこんな高いんやろな。小麦粉が一番高いなぁと思って。あとは油かな、サラダ油」

【買い物客】
「どうしても、賞味期限が近づいている食品で、シールの貼ってあるものとかを買ってしまうことが多くなりました」

スーパーでは、商品1つの単価が上がらないよう小ぶりのものを仕入れたり、円安の影響を受けない国産野菜の販売に力を入れたりと工夫をしているということです。

大阪府内に9店舗を構えるステーキチェーン、「ステーキ&ハンバーグタケル」。輸入牛肉の高騰で、こちらでも円安の影響が出ています。

店では、今年2月にコロナと原油高で最大500円の値上げに踏み切ったばかりですが…

【1ポンドのステーキハンバーグタケル 葭井エリアマネージャー】
「原油高、コロナの影響、あと、円安ですねトリプルパンチで、結構営業自体はしんどい状況ですね」

この円安状況がさらに続けば、輸入牛肉の値段が上がり続け、利益の確保が難しくなってしまうといいます。

ーーQ:このまま円安が続くと価格への影響は
【1ポンドのステーキハンバーグタケル 葭井エリアマネージャー】
「今後、値上げも視野に入れながら営業していかないといけないのかなというのは考えています」

カンテレ「報道ランナー」2022年4月15日放送
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