ロシアが作戦縮小を発表した、ウクライナの首都・キエフ。
しかし、夜を通しての攻撃が続いている。
ロシア軍による空爆で激しく炎上する、キエフ郊外の倉庫。
ウクライナ当局によると、攻撃があったのは、停戦交渉終了直後の29日午後4時ごろ。
食料品などを保管する民間倉庫、およそ2万平方メートルが炎上したという。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領「交渉の場から聞こえてくるシグナルは、ポジティブなものと言える。しかし、これらのシグナルは、ロシアの砲弾がさく裂する音でかき消されている」
双方に一定の譲歩が見られた、今回の停戦交渉。
ウクライナ側は、新たな安全保障の枠組みを条件に、中立化を提案。
ロシア側は、信頼関係を高めるためなどとして、首都キエフや北部チェルニヒウなどで軍事作戦を大幅に縮小すると発表した。
しかし、そのキエフは、停戦交渉後の29日夜も、ロシア軍の攻撃にさらされていた。
キエフ在住・高垣典哉さん「30分か1時間前からまた攻撃が始まった。音が鳴るんですよ。ドーンという太鼓をたたいたような音が。聞こえました?」
静まり返った町に響く爆発音。
この映像を撮影した高垣さんは、FNNの取材に対して、「ミサイルか、もしくは戦車からドーンって撃っている砲撃みたいな音。1時間か2時間くらいやっていたかな」と話した。
キエフのクリチコ市長も、一晩中攻撃があったと発表した。
キエフ・クリチコ市長「ロシア軍が移動したという情報があるが、真実ではない。一晩中攻撃の音がしたし、キエフの東と北で大きな爆発音があった。そこで戦闘があり、きょうも人が死んでいる」
また、ロシア軍が攻撃を縮小すると発表した、北部チェルニヒウ州のチャウス知事も、「停戦交渉後に攻撃があった」と証言している。
アメリカ国防総省は、ロシア軍の動向について「首都キエフの制圧に失敗した」と断定。
一方で、「キエフへの脅威が去ったわけではない。ロシアの発表にだまされてはいけない」と強調した。
また、アメリカの戦争研究所は、南東部マリウポリが、今後、数日以内にロシア軍に制圧されるとの見方を示した。
戦闘が長期化する中、国連は、これまでにウクライナ市民1,179人が死亡したと発表。
ウクライナ当局によると、死亡した子どもは145人にのぼっている。
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