世界を震撼させたリ-マンショック

リーマン・ブラザーズは、負債総額約6000億ドル(約64兆円)というアメリカ合衆国の歴史上、最大の企業倒産により[3]、世界連鎖的な信用収縮による金融危機を招いた。

リーマン・ブラザーズは、破綻の前日までアメリカ合衆国財務省や連邦準備制度理事会(FRB)の仲介の下でHSBCホールディングスや韓国産業銀行など、複数の金融機関と売却の交渉を行っていた[4]。日本のメガバンク数行も参加したが、後の報道であまりに巨額で不透明な損失が見込まれるため、買収を見送ったと言われている。

最終的に残ったのはバンク・オブ・アメリカ、メリルリンチ、バークレイズであったが、アメリカ合衆国連邦政府が公的資金の注入を拒否[5] していたことから交渉不調に終わった。

しかし交渉以前に、損失拡大に苦しむメリルリンチはバンク・オブ・アメリカへの買収打診が内々に決定され、バークレイズも巨額の損失を抱え、すでにリーマン・ブラザーズを買収する余力などどこにも存在していなかった。リーマン・ショックの経緯については、アンドリュー・ロス・ソーキン著の『リーマン・ショック・コンフィデンシャル』(原題: Too Big to Fail)に詳細に説明されている。

日本は長引く不景気から、サブプライムローン関連債権などにはあまり手を出していなかったため、金融会社では大和生命保険が倒産したり農林中央金庫が大幅な評価損を被ったものの、直接的な影響は当初は軽微であった。しかし、リーマン・ショックを境に世界的な経済の冷え込みから消費の落ち込み、金融不安で各種通貨から急速なアメリカ合衆国ドルの下落が進み、アメリカ合衆国の経済への依存が強い輸出産業から大きなダメージが広がり、結果的に日本経済の大幅な景気後退へも繋がっていった。

#リーマンショック#金融危機#世界同時株安

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